SNSを見ていると、

 

「この食事に変えたら体調が良くなった」

「このサプリメントがおすすめ」

「私はこれをやめたら元気になった」

 

という投稿をよく見かけます。

 

今ではAIに聞けば、

 

「分子栄養学的に理想的な朝食を教えて」

 

と入力するだけで、すぐに献立まで考えてくれます。

本当に便利な時代になりました。

 

でも、ここで一つ大切にしたいことがあります。

誰かに合った方法を取り入れることと、
自分に合った方法を実践することは、同じではありません。

「自分で選んだ」だけでは、自分に合っているとは限らない

例えば、

SNSで体調が良くなった人を見つけて、

その人と同じ食事を始めたとします。

 

自分で調べて、

自分で選んだ方法です。

 

でも、

その人とあなたでは、

体格も違います。

 

胃腸の状態も違います。

仕事も違います。

活動量も違います。

睡眠時間も違います。

病気や服薬の有無も違うかもしれません。

 

そして何より、

健康になった先で、どんな生活を送りたいのか

も違います。

 

誰かの成功例は、とても参考になります。

 

でも、

 

「その人の正解」=「自分の正解」

 

ではありません。

AIの答えも、そのまま「あなたの答え」になるわけではない

これはAIについても同じです。

AIはとても便利です。

 

栄養について調べたり、

食事内容を考えたり、

情報を整理したり。

 

僕自身も使っています。

 

でも、

AIが提案した「理想的な食事」が、

そのままあなたにとって理想的とは限りません。

 

例えば、

朝からその量を食べられるのか。

 

胃腸の状態はどうなのか。

薬を飲んでいるのか。

仕事は何時からなのか。

家族と一緒に食べたいのか。

料理をする時間はあるのか。

その食材を無理なく買い続けられるのか。

 

こうした条件でも、食事の選択は変わります。

住んでいる場所によっても違います。

 

海の近くに住んでいる人なら、

新鮮な魚介類を手に入れやすいかもしれません。

 

一方で山間部なら、

魚介類よりも、キノコや地域の農産物の方が手に入りやすい場合もあります。

 

暖かい地域なのか、

寒い地域なのかによっても、

季節の過ごし方や食生活は変わってきます。

 

だから僕は、

 

AIに自分の答えを決めてもらうのではなく、
自分で考えるためにAIを使う。

 

くらいの距離感がちょうどよいと思っています。

自分に合わせるためには、まず自分を知る

では、

どうしたら「自分に合わせる」ことができるのでしょうか。

 

まず必要なのは、

 

今の自分を知ること

 

です。

 

食生活。

睡眠。

活動量。

仕事。

ストレス。

症状。

病歴。

服薬。

 

そして必要に応じて、血液検査なども利用します。

 

血液検査は、

自分の身体について考える大切な材料になります。

 

でも、

検査結果だけで分子栄養学の実践内容が

すべてが決まるわけではありません。

 

僕は、

 

検査値だけを見るのではなく、
検査値も含めて「その人」を見ること

 

が大切だと考えています。

 

同じような数値でも、食生活も、

消化能力も、仕事も、

睡眠も、目的も違うからです。

食事は「何を食べるか」だけではない

分子栄養学を勉強すると、

どうしても

 

「何を食べるか」

「どの栄養素を摂るか」

「何g摂るか」

 

に目が向きやすくなります。

 

もちろん、食事はとても大切です。

 

でも、

人間は必要な栄養素を計算して、

身体に流し込めばよいロボットではありません。

 

食事には、

 

いつ食べるのか。

どこで食べるのか。

誰と食べるのか。

何を食べるのか。

どんな状態で食べるのか。

どうやって用意するのか。

 

があります。

 

「何を食べるか」は、

食事の一部分です。

大切な人と過ごす時間も、食事の大切な一部

例えば夏に、友達とバーベキューをして

旬の夏野菜や果物を食べる。

 

別の日には、

久しぶりに会った友達と、

イタリアンのお店でゆっくり話しながら食事をする。

 

その一食だけを栄養学的に分析すれば、

 

「もう少したんぱく質が欲しい」

「この栄養素が足りない」

「糖質が少し多い」

 

という評価はできるかもしれません。

 

でも、

その時間まで

 

「栄養バランスが完璧ではないから」

 

と避ける必要があるのでしょうか。

 

僕はそうは思いません。

 

友達との時間。

自然の中で身体を動かすこと。

旬の食べ物を楽しむこと。

大切な人と話しながら食事をすること。

 

こうした経験も、

人生を豊かにする大切なものだと思っています。

完璧な食事をするために、生きているわけではない

分子栄養学を真面目に実践すると、

 

「もっと食事を完璧にしなきゃ」

 

と思うことがあります。

 

毎食たくさんの食材を使う。

外食を避ける。

添加物を避ける。

長い時間を料理に使う。

家族とは別の料理を作る。

旅行中も食べられるものを厳しく制限する。

 

もちろん、

病気などによって食事管理が必要な場合はあります。

 

でも、

特別な理由がないのに、

健康のための食事によって、

本来大切にしたかった生活が失われているなら、

一度考えてみてもよいと思います。

 

「何のために健康になろうとしているんだろう?」

 

と。

そこで、サプリメントという道具もある

僕は、

サプリメントを食事の代わりだとは考えていません。

 

でも同時に、

 

「必要な栄養素は何があっても全部食事から摂らなければならない」

 

とも考えていません。

 

先ほどの友達とのランチの例でも、

その時間を楽しむ。

普段の食事は整える。

 

そして必要な栄養素が食事だけでは補いにくければ、

必要性や安全性を考えたうえで、

サプリメントを利用する。

 

そういう選択肢もあります。

 

サプリメントを飲むことが目的ではありません。

サプリメントも、自分が望む生活を実現するための一つの道具です。

 

ただし、

 

「サプリメントを飲んでいるから、何を食べてもいい」

 

という意味でもありません。

睡眠を削ってもいい。

運動しなくてもいい。

好きなものを好きなだけ食べてもいい。

 

それもまた違います。

 

あくまで、

 

分子栄養学の基本を土台にする。

 

そのうえで、

自分の身体や生活、目的に合わせて、

食事や生活習慣、サプリメントなどを調整していく。

それが大切です。

「健康になるために生きる」のではなく

健康について考えると、

つい

 

「健康になるには、どんな生活をすればいい?」

 

と考えます。

 

でも、

反対から考えてみるのも大切だと思っています。

 

「私は、どんな人生を送りたい?」

 

旅行したい。

仕事を楽しみたい。

家族との時間を大切にしたい。

友達と食事を楽しみたい。

趣味を続けたい。

スポーツをしたい。

新しいことにも挑戦したい。

 

では、

その人生を送るために、

どんな身体の状態が必要なのか。

どんな食事が必要なのか。

どんな生活習慣が必要なのか。

 

必要なら、

どんな検査やサプリメントを使えばよいのか。

 

そう考えると、

健康は少し違って見えてきます。

 

健康そのものが人生の目的なのではなく、

自分が望む人生を生きるための土台。

なのだと思います。

自分に合わせることは、最初から自己流にすることではない

最後に、

ここはとても大切です。

 

「自分に合わせる」

 

というのは、

好きなようにやることではありません。

 

まず分子栄養学の基本を学ぶ。

自分の身体を知る。

基本となる方法を実践してみる。

 

そして、

自分がどう変化したのかを見る。

 

そこから少しずつ、

自分の身体や生活、目的に合う形へ調整していきます。

 

必要なら、

医師や専門家にも相談する。

血液検査も使う。

SNSも使う。

AIも使う。

 

でも、最後は

 

「今の自分には何が必要なんだろう?」

 

と考えて、自分で選ぶ。

 

誰かの正解ではなく、

自分の身体と生活を知り、

自分がどんな人生を送りたいのかを考え、

そのために分子栄養学を使っていく。

 

目指したいのは、

 

完璧な分子栄養学を実践する人生ではありません。

自分が望む人生を生きるために、
分子栄養学を上手に使えるようになること。

 

僕は、この考え方を

「オーソナライズ」

と呼んでいます。


今回の内容について、

血液検査、食事、生活習慣、サプリメントなども含めて詳しくまとめています。

分子栄養学を「自分に合わせる」とは?自己流との違いと実践の考え方

https://nutrinavi.co.jp/haru/personalize-molecular-nutrition/