インターネット上には、ビタミンEに関する様々な情報が発信されています。
どれも一言で「ビタミンE」とひとまとめで書かれていますが、実は「ビタミンE」とだけ書かれていても、「一般的な栄養学」と「分子栄養学」では、ビタミンEの前提条件が異なることをご存じですか?
今回は、分子栄養学を実践する上で、必ず抑えておきたいビタミンEのポイントを解説します。
まず、ビタミンEは「トコフェロール」と「トコトリエノール」に大別され、各4種類(α・β・γ・δ)の同族体が存在します。
これらはそれぞれ働きが異なっていて、主に「トコフェロール」は抗酸化作用が強い、ホルモン作用を整える、血流を改善するなどの働きがあります。
もう一方の「トコトリエノール」では、情報を伝える、炎症を抑える、がんを予防する、神経を守るなどの働きがあります。
これらの働きは、α・β・γ・δの各同族体でも異なっていて、例えばδ-トコフェロールよりもα-トコフェロールの方が生理活性が高く、働きには持続性があります。
もう一方のトコトリエノールでは、α-トコトリエノールよりもδ-トコトリエノールのほうが抗酸化力が強く、速効性があるという特徴があります。
これら様々なビタミンEの同族体がある中で、体内では「α-トコフェロール」が最も多く存在しています。
この理由は、人体は「α-トコフェロール」のみを積極的に保持し、利用しているためです。
このため、栄養学的にはα-トコフェロールが最も重要とされ、推奨摂取量もα-トコフェロールの量で表されています。
これにより、分子栄養学以外の一般的な情報や、一般的な栄養学では、「ビタミンE」と言えば「α-トコフェロール」をさすことが一般的です。
例えば、食品やサプリメントの栄養成分表示や使用原材料で、「ビタミンE」とだけ書かれていた場合、これは「d-α-トコフェロール」もしくは合成のビタミンEである「dl-α-トコフェロール」をさします。
こちらはケンビックスのサプリメントですが、栄養成分表示に「ビタミンE」とだけ書かれていますよね。このサプリメントの場合、「d-α-トコフェロール」が270mg配合されていることになります。d-α-トコフェロールは、270mgで400IUです。
このように一般的な情報や一般的な栄養学では、「ビタミンE」と言えば「α-トコフェロール」のみをさしてます。
対して分子栄養学では、「ビタミンE」と言えばアルファ、ベータ、ガンマ、デルタを含む
ミックストコフェロール、ミックストコトリエノールの事をさします。
この理由は、天然のビタミンEには複数の形態(α、β、γ、δ)があり、それぞれが異なる働きを持ちながらも助け合って働くため、アルファ体のみを摂取するよりも複合体で摂取した方が、より効率的に体内で働けるようになると考えられているためです。
そのため、分子栄養学では「α-トコフェロール」の量以外にも、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタを含む「総トコフェロール量」「総トコトリエノール量」が重視されます。
例えば、先ほども登場したケンビックスのサプリメントには、栄養成分表示に記載された「ビタミンE(α-トコフェロール)」量以外にも、「総トコフェロール」量が記載されています。
この総トコフェロール量とは、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタを含むトコフェロールの総量です。ケンビックスのサプリメントで言えば、
総トコフェロール 537mg ー ビタミンE(α-トコフェロール)270mg = 267mg
で267mgがベータ、ガンマ、デルタを含む混合トコフェロールの量になります。α-トコフェロールの量と同じくらい混合トコフェロールが含まれていますね。
このことからも、分子栄養学では「総トコフェロール」「総トコトリエノール」が重要視されていることが分かります。
つまり、一般的な情報や一般的な栄養学と、分子栄養学では前提条件が全く異なっているんですね。
そのため、ビタミンEの情報を参考にするときは、どちらの前提条件で書かれたものなのか、よく判断して参考にする必要があります。
一般的な情報や一般的な栄養学で「ビタミンE」とだけ書かれていた場合は、「α-トコフェロール」のみをさし、分子栄養学の解説で「ビタミンE」と書かれていた場合、「総トコフェロール」「総トコトリエノール」をさします。
同じ「ビタミンE」と書かれていても、前提条件が全く違うので注意が必要です。
また、サプリメントにも同じ事が言えます。一般的なサプリメントでは、一般的な栄養学の基準で作られたものがほとんどです。
対して分子栄養学の実践で使用するサプリメントは、「分子栄養学の基準」で作られています。
この2つは全く前提が異なるため、一般的な栄養学の基準で作られた「ビタミンE」のサプリメントでは、正しい分子栄養学が実践できません。
簡単に言えば、「総トコフェロール」や「総トコトリエノール」量が記載されていないサプリメントでは、分子栄養学の実践は不可です。
一般的なサプリメントのビタミンE
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形式:
多くのサプリメントでは、人体での利用量が多い「d-α-トコフェロール」のみが配合されている
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目的:
主にビタミンE(α-トコフェロール)の不足を補うことを目的としている
分子栄養学で使用されるビタミンE
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形式:
天然に存在するα-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロールの混合型、さらにはトコトリエノール(α、β、γ、δ)も含めた「混合型トコフェロール・トコトリエノール」が使用される
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目的:
天然のビタミンEには8種類(トコフェロール4種とトコトリエノール4種)があり、それぞれ異なる生理活性を持つ。分子栄養学では、これらの多様な形態をバランス良く摂取することで、よりビタミンEが体内で効率よく働くことを目的としている
違いのポイント
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分子の多様性:
一般的なサプリメントは単一の形式に偏っているのに対し、分子栄養学では複数の形態を組み合わせてより自然に近い形で栄養素を摂取することを重視します。
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目的の広がり:
一般的なサプリメントが特定の栄養素の補給を主な目的とするのに対し、分子栄養学では、各形態のビタミンEが持つ多様な働き(抗酸化作用だけでなく、細胞保護、抗炎症作用など)を包括的に活用し、生体内の分子の乱れを整えることを目的とします。
このように、一般的な栄養学と分子栄養学では、考え方が全く異なります。ネット上に書かれたビタミンEの情報を参考にするときや、サプリメントを選ぶときは注意が必要です。
分子栄養学を実践するときは、分子栄養学の基準で書かれた情報を参考にし、分子栄養学の基準で作られたサプリメントを使用して下さい。
ちなみに、分子栄養学の情報の中には、ニセ分子栄養学・なんちゃって分子栄養学など、分子栄養学をよく理解していない方が発信している間違った情報も数多く発信されています。
前提条件が異なる情報をミックスして独自で行うと、間違った分子栄養学の実践になります。くれぐれもご注意ください。
正しい分子栄養学を実践するためにも、今回解説したポイントは是非おさえておきましょう。
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