低血糖症を改善させるためには、ご自身の状態をしっかり知ることが重要です。まずはオーソモレキュラー療法の検査を受けましょう

ここまで、低血糖症の原因や食事について解説してきました。

低血糖症は食事の改善や生活習慣の改善も重要ですが、その原因には様々な疾患が関わっています。そして、低血糖症の改善にはこの根本原因から改善していかなければ意味がありません。

 

上述した疾患等はまだまだほんの一部で、低血糖症を引き起こす原因は他にも沢山あります。また、人によって複数の原因が複雑に絡み合っていることも多く、検査もなしに適切な栄養アプローチを行うのは困難です。

 

例えば、「甲状腺機能低下症」と「副腎疲労」が組み合わさって低血糖症になっている方と、「二型糖尿病によるインスリン抵抗性」と「脂肪肝」によって低血糖が起きている方とのアプローチは全く違います。また、この記事でご紹介した原因以外にも、「胃の状態が悪い方」や「ピロリ菌に感染」している方、「肥満かどうか」や「遺伝的な問題」があるかなどの問題も関係してきます。

 

低血糖症との関連が考えられる疾病

  • 糖尿病(治療薬による低血糖は除く)

  • 貧血

  • 副腎疲労・慢性疲労症候群

  • 副腎不全

  • 脂肪肝など肝機能障害

  • 甲状腺機能障害

  • ピロリ菌感染、胃腸障害

  • SIBO

  • リーキーガット症候群

  • 腸カンジダ症

  • 口腔内環境の悪化

  • 更年期障害、自律神経失調症

  • 肥満、痩せすぎ

このように低血糖症には人によって様々な原因があり、個人個人バラバラに組み合わさって引き起こされています。同じ低血糖症に見えても対処法は全く異なりますので、これら原因となる要因を検査で洗い出し、その人に合ったアプローチを行っていく事が何よりも重要です。

 

その為には、栄養状態や疾病の状態を知ることが出来る「オーソモレキュラー療法」の検査を受けてみましょう。

 

オーソモレキュラー療法とは、オーソモレキュラー療法に対応するクリニックで専用の採血や検査を行い、その結果を基にサプリメントを用いてアプローチしていく療法です。オーソモレキュラー療法では主に68項目にも及ぶ血液検査が受けられるほか、副腎や甲状腺の検査、糖尿病や酸化ストレスなどの検査を必要に応じて組み合わせて行う事が出来ます。

 

これら複数の検査を組み合わせることによってより詳しく状態を知ることができ、あなたの低血糖症の根本原因がどこから来ているのかが分かります。

また、検査結果はレポートにまとめられ、どんな栄養素をどれくらい摂ったら良いかの詳しいアドバイスも受けられます。

 

このような情報を元に、あなたに合わせたアプローチを行っていきましょう。根本原因からきちんと対処していくことが出来れば、低血糖症も改善出来る可能性があります。

 

同じ低血糖症でも人によって全くアプローチが違いますので、ご自身に必要なアプローチについては、是非オーソモレキュラー療法の検査を受けてみて下さい。

 

分子栄養学の実践は必ず分子栄養学実践専用サプリメントを使用しましょう

オーソモレキュラー療法では、血液検査や各種検査の結果に応じて分子栄養学実践専用に設計されたサプリメントで栄養アプローチをしていきます。

 

分子栄養学実践専用サプリメントとは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われていることが特徴です。また、原材料には天然由来の生体内物質が使用されていたり、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

 

そのため、分子栄養学実践専用サプリメントは、市販されているサプリメントや海外サプリメントと比べて非常に高価となっています。

 

しかし中には、「市販されているサプリメントや海外サプリメントを利用して実践したい」と思っている方も多いかもしれません。市販されているサプリメントや海外サプリメントは、分子栄養学実践専用サプリメントと比べて非常に安価です。

 

ですが、市販されているサプリメント海外サプリメントなどで販売されているサプリメントで分子栄養学を実践をするのはオススメしません。

 

市販されているサプリメントや海外サプリメントでは、そもそも消化吸収能が低下した方や病態を抱えた方が摂取するようには設計されておらず、胃や腸でも全く溶けない粗悪品も多く流通しています。

 

また、原材料に人工的に加工されたものや合成されたもの、天然界には存在しない化学構造のものなどが使われていることもあり、これらを大量に摂取することはむしろ生体内の分子を乱してしまうことにもなり得ます。

 

加えて、栄養素が酸化・劣化して効力を失っているものや、そもそも有効成分自体が殆ど含まれていないものなどもあります。このことから、市販されているサプリメントや海外サプリメントを使って分子栄養学を実践することはオススメしていません。

 

分子栄養学を実践する際は、このようなサプリメントの善し悪しを学ぶことも非常に重要です。そして、分子栄養学・オーソモレキュラー療法を実践する際は必ず「分子栄養学実践専用サプリメント」を使用しましょう。

 

サプリメントは、きちんと消化吸収・利用されて初めて意味があります。分子栄養学実践専用サプリメントでは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われていることが特徴です。

 

また、分子栄養学では一般的な量よりも遙かに多くの栄養素を摂取します。この時、栄養素同士が反応して効力を失ってしまったら意味がありません。分子栄養学実践専用サプリメントでは、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

 

このことから、分子栄養学を実践する際は、必ず分子栄養学実践専用サプリメントを用いるようにして下さい。

低血糖の状態を調べるためにも、持続グルコース濃度測定検査も同時に受けましょう

上述したオーソモレキュラー療法の検査に加えて、低血糖症を抱えている方には是非受けて頂きたい検査があります。それが、「持続グルコース濃度測定検査」です。

 

持続グルコース濃度測定検査とは、針の付いたセンサーを装着し、そこから血中のブドウ糖濃度(グルコース)を継続的に測定していく検査です。測定されたグルコース値はグラフ化され、どのような時に高血糖や低血糖になっているのかの波が分かります。

 

なぜこのような検査が必要なのかというと、低血糖の状態や血糖値の状態は人によって様々な状態があるためです。

 

例えば、低血糖と言っても「夜間低血糖」がある方や「血糖値スパイク」を引き起こしている方、何を食べても血糖値が上がらない「無反応低血糖症」の方もいます。このように低血糖症と言っても様々な種類や状態があるため、オーソモレキュラー療法の検査とあわせて血糖値の状態も調べておくことが重要です。

 

この検査を受けることによって、ご自身にどの時間帯や食べ物で血糖値の乱高下が起きているのかや、どのような低血糖が起こっているのかが分かります。

例えば、

 

空腹時血糖が80〜70mg/dlを下回る時間が長かったら低血糖症の可能性あり。
食後血糖値が160mg/dlを超えるようなら血糖値スパイクの疑いあり。
空腹時血糖が130mg/dlを超えているようなら糖尿病の疑いあり。
夜間や朝方など特定の時間に低血糖が起こる場合は、夜間低血糖の疑いあり。
食後血糖値が60~80mg/dl前後から上がらない場合は、血糖値を上げられない無反応性低血糖症の疑いあり

 

といったように、読み取ったグラフや血糖値の傾向からどのような低血糖や血糖コントロールの異常があるのかが分かってきます。

 

最初にお伝えしたように、低血糖には食べ物を食べて血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」もあれば、何を食べても血糖値が上がらない「無反応性低血糖」という低血糖の状態もあります。

 

このような低血糖の種類や状態によってそれぞれ原因や対処法が異なってきますので、ご自身の原因や対処法を知るためにも是非持続グルコース濃度測定検査を受けてみて下さい。

持続グルコース濃度測定検査の受け方

持続グルコース濃度測定の受け方についてですが、前述したオーソモレキュラー療法と同時に受ける事が可能です。

 

検査自体はクリニックが提供していますが、わざわざ病院まで検査を受けに行く必要はありません。測定に必要な測定器とセンサーは申し込み後に宅配で送られてくるため、ご自宅にて測定可能です。

 

測定した結果はクリニックに自動的に送られ、検査終了後は医師の解析や解説もセットで提供されています。解説は電話で受ける事が出来ますので、ご自宅に居ながらより詳しく状態を知ることが出来ます。

 

ですので、低血糖症でお悩みの方はオーソモレキュラー療法の検査とあわせて持続グルコース濃度測定検査も受けてみて下さい。

 

また、血糖値の測定自体は病院など医療を通さなくてもご自身で必要な機材を揃えて頂ければ測定可能です。

 

「リブレ」と呼ばれるセンサーと読み取り装置を準備し、ご自身で装着すればお好きなタイミングで血糖値をモニタリングすることが可能になります。

 

持続グルコース濃度測定に用いるリブレのセンサーと読み取り装置については、楽天やアマゾンでも販売されていますので興味ある方はご自身で揃えてみて下さい。

 

ただし、ご自身で行う場合は医師からの解析はありません。測定結果は、全てご自身の判断の下で利用して頂くことになります。

 

持続グルコース濃度測定検査は、血糖値の上がり下がりを単に見ているだけで無く、その根本にある糖代謝異常の原因を探る検査になります。ご自身で測定しても、そのデータを活用出来なければ全く意味がありません。データの読み方が分からない方は、きちんと医療を通して医師に解析して貰いましょう。

間違った分子栄養学の情報に注意! 糖質や炭水化物の摂取量だけで血糖コントロールを行うのは根本解決になりません!

近年、インターネットやSNSが発展したことから、健康に関する様々な情報が飛び交っています。分子栄養学においても、分子栄養学を学べるセミナーや講座が増えた事によって、これらを学んだ人達による情報発信が急激に増えてきました。

 

このような中で問題となってくるのが、間違った分子栄養学の情報です。分子栄養学の情報の中には間違った情報や、分子栄養学をしっかり理解せずに情報発信されたもの、独自理論を組み合わせたものや、自身の経験のみで語られた客観性、エビデンスのない情報なども発信されています。酷いものでは、全く分子栄養学でも何でも無いのに分子栄養学だと語られているものもあります。

 

例えば、以下のような情報は間違った分子栄養学の例です。

  • メガドーズ、メガビタミン健康法

  • 食事内容の改善や、特定の食材を摂取するだけで至適量の栄養が得られ、病気が改善するとしているもの

  • この不調にはこの栄養素」といったように、単に不調の症状だけを元に栄養アプローチを行うもの

  • 海外サプリメント、単に安価なサプリメントなど、安全性、有効性が確認されていないサプリメントで分子栄養学の実践をおこなっているもの

  • 前駆体では無く、活性型の栄養素を用いているもの

  • ファスティングと分子栄養学を組み合わせるなど、独自理論が組み合わされたもの

  • 薬は一切使わない、栄養療法だけで病気が治るなど極端なもの

  • 病態や不調の根本原因を調べるための検査に誘導しないなど、栄養欠損となった原因をきちんと調べずに行っているもの

  • 医師免許を持たない者が、血液検査データを扱う、サプリメントを処方する、食事指導を行うなど、医療機関を通さずに分子栄養学の指導を行っているカウンセラー など

特に、低血糖症の対策においては先ほどの「リブレ」を用いて、食事内容だけで血糖値の乱高下をコントロールする手法が分子栄養学だとする情報が多く見受けられます。しかし、これは間違った分子栄養学の情報です。

 

このような血糖値が上がった下がったに対し、糖質や炭水化物の摂取量で血糖値をコントロールする事は対処療法でしかなく、根本的な解決にはなりません。低血糖症の根本には「糖代謝の悪化」が関係しており、この糖代謝の悪化にはこの記事でも解説したように疾病など様々な原因が関係しています。

 

低血糖症を改善させるためにはこの根本原因となっている疾病や糖代謝の悪化も同時に改善していくことが必要で、「○○を食べたら血糖値が上がったからこの食べ物は避ける」等という行為はほぼ無意味です。これではいずれ食べるものが無くなり、逆に栄養欠損を引き起こしてしまいます。

 

このような情報は間違った分子栄養学であることから、実践することで病態や体調が悪化するなどむしろ命に関わる危険性があります。事実、当方にもこれら誤った情報を元に実践した方からの健康被害に関するご相談も増えてきました。

 

現代では個人がSNSで気軽に情報発信が出来る世の中になっています。このような時代だからこそ、間違った分子栄養学の情報にはくれぐれもご注意ください。

低血糖症は食事を変えれば良くなる? 低血糖症の原因やオススメの食事について、分子栄養学的アプローチを解説まとめ

以上が、低血糖症は食事を変えれば改善できるのかについてと、低血糖症の原因となる疾患やそれぞれに対する分子栄養学的アプローチでした。

 

低血糖症の原因は糖質や炭水化物の摂り過ぎによる血糖値の乱高下や血糖値スパイクなどが関係している事があり、食生活の見直しや運動も必要です。

 

また、低血糖症は、血糖値が下がりすぎてしまう事が原因と言われていますが、その奥深くにはもっと複雑な原因が関係しています。そのため、何か特定の食事を摂ったからと言って低血糖症が改善出来るわけではありません。

 

低血糖症の発症には様々な疾患が関わっており、その疾患を改善していくことも必要です。人の身体には、元々糖質などの栄養素や血糖値を上手く利用したりコントロールしたりする機能が備わっています。低血糖症は、この機能が正常に働けなくなってしまったことが一番の問題です。この機能を元に戻すことが出来れば、機能性低血糖症や無反応性低血糖症も改善出来る可能性が高いです。

 

是非、このあたりの原因をしっかり調べて適切なアプローチを行っていきましょう。糖質の摂取量だけで血糖値をコントロールしようとせず、低血糖症が引き起こされている根本の原因からアプローチしていくようにしてください。今回ご紹介した原因や対策、検査方法は根本原因から低血糖症を解決する際の大きな手助けになるはずです。

 

オーソモレキュラー療法や持続グルコース濃度測定検査を受けたことが無い方は、この機会に是非オーソモレキュラー療法を受けてみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓