8年目病院管理栄養士の”口から食べる”にこだわるblog

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食べることが好き。
ズボラだけど作るのも好き。
あなたと食べるから美味しい。
あなたと食べるから嬉しくて楽しい。
そんなよろこびを最期の一口まで守りたい。

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だいぶお休みしてしまってました・・・

ちょっと前のことたちをたどりながらブログに書いて行こうと思います(^^)





先週17日は、兼ねてから友人管理栄養士のご自宅ですいか&野菜採りの予定でした。

しかし!お天気が残念なことに雨。。。

『雨だけど、せっかくだから魚沼観光しにおいでよ〜!』とのことで、行ってきました!(このときはこんな予定モリモリの一日になるとは思いもしませんでした・・・笑)

道中も土砂降りだったりしたのですが、ついてみたらピーカン晴れ!!

とりあえずお蕎麦を食べていたら、
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せっかくだからすいか採りに行こう!ってことに。

すいか畑では、新潟県の名産”八色すいか“の農家さんにすいかの話を聞きました。

すいかの苗を植えてから採れるまでのはなし、
糖度のはなし、
八色すいかのブランドのはなし、
みんな目から鱗でわくわく。

実は、すいかがあまり好きではなかった私ですが、
農家さんの話を聞いたら俄然好きになりました。
単純ですが、やっぱり気持ちの入った食材は美味しい!
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*八色地域で作られている、いくつかの品種を纏めて“八色すいか”と呼ぶこと
 だから、買った人の好みによっては、美味しい/美味しくないが出て来てしまうこともあること
*夕方〜早朝にかけて、葉からすいかの身の部分に糖分が戻ってくるので、その時間をみて収穫すること
*たたくとだいたいの糖度・成熟度・病気の有無がわかること
  などなど学びました。

帰りにおいしいすいかをお土産に♡




・・・とここで終わると思いきや、せっかくだからということで、茄子やハーブの収穫、料理教室用の笹の葉収穫、田植えした田んぼの溝切り体験を!(衣装は提供いただきました)
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田んぼは中干し(水を引いて干す)したあとに溝切りすることで、しっかりと水が回るようになるんだって。元気なお米ができるの、楽しみだな〜☆

新潟のことも食のことも、まだまだ知らないことだらけ。ひとつひとつ体験していくと、地域のことも食べ物のことももっと愛おしく思えてきます。
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今日は、世界ALSデー

日本では、アイスバケツチャレンジや藤田正裕(ヒロ)さんが有名だけれど、それ以上のことを知っている人はもしかしたら少ないかもしれません。



ALSは、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis)の略。



神経が少しずつ壊れて、筋肉への命令刺激が伝わらなくなる→筋力低下を起こす病気。
意識もある・知能も変わらないのに、あらゆる筋肉の筋力低下のために、動けない・コミュニケーションがとれない・食事がとれない
最期には、呼吸に使う筋力が低下して自力では呼吸ができなくなってしまう。
そんな病気。
人工呼吸器を着けなければ、平均寿命は5年未満
日本には、9000人を超える患者さんがいるそうです。


以前つとめていた病院では、神経内科があったので、何人かALSの患者さんがいました。
知能はしっかりしているので、
こんな普通のご飯食べれるに決まってる!と
ご自身では思っていても、むせて飲み込めない。
噛み切れない。
おかしいなぁ、食べられるはずなのに!
でも食べられない。
とても葛藤を抱えていらっしゃいました。
進行の早い病気なので、あれよあれよという間に食事の形態が落ちて。
ミキサー食なんて食べたくない。
おかしいな、食べれるはずなのにむせてしまう自分。
おかしいな、はっきりしゃべっているでしょ?!
伝わらなくなる言葉。表情。
とても苦しかったのだろうなと思います。



栄養士として何もしてあげられませんでした。
その都度、機能にあわせて食事を提供はするけれど、患者さんの思うようにはしてあげられませんでした。
少しずつ機能が落ちていく患者さんをみながら、そのときの私は、少しずつ患者さんのところへ伺うことすら申し訳なさから億劫になっていました。
○○食べたい、をかなえてあげられず、ごめんね。



一日も早く、
ALSの治療法が確立されますように。



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END ALS
https://end-als.com/index.html
名前だけでも知ってほしい。
この病気で苦しむ人がいることを知ってほしいです。
私もまだまだ知識がありません。
少しでもALSを知るために。


happy birthday to me
https://www.youtube.com/watch?v=XasKMkyK_gw
ALS広告プランナーの藤田正裕さんに、湘南乃風の若旦那さんが贈った歌だそうです。
とても心にささる歌詞です。
いまの職場に来て、“見守ること”の難しさを強く感じています。



今日、お昼の食事観察に伺ったおじいちゃん。
食に興味がなくて、固形物は全くだめ。
やむを得ず、栄養補助食品のドリンクのみでなんとか最低限レベルのエネルギー摂取をしてもらっています。
その他の水分補給がままならず、脱水傾向。
それでも、点滴は嫌なので、なんとか口から飲んでもらえる量頼み。



どうにかしてあげたい。
点滴にならないように、なんとかしてあげたい。
何ができるだろう。
ああしたらどうだろう。
こうしたらどうだろう
と提案してみる。



でも、言われてしまった、“このまま様子をみる”



こんな状態なのは、私が入ってからの3ヶ月の間でちょっとずつ悪くなっている感じなのだけれど。
それでも、介護病棟ではあまり積極的な動きはしないというか、できないというか。
ご本人もご家族も、そのご意向なのだそうです。
このおじいちゃんを、少しずつ人生の終に向かわれるおじいちゃんを見守ることしかできない。
結構つらいけどそれしかできないんですね。
できることがあれば、お手伝いできることがあればお声かけください、といって退散したけれど、本当にこれで良いのかなぁととても考えてしまいました。



ちなみにこのおじいちゃん、
食事の時間はとっても険しい顔なのだけれど、
関係ないときにベッドサイドに伺うととってもにこやかなの♡
その方にとって、今は苦痛になってしまっている食事。
もし、収束に向かわれる命でも、必要な量は確保できなくても、
最期の日までに一度だけでも食事を楽しんでもらえたら良いな。
静かに見守りながら待つしかないのかしらね。



ブログを書きながら、もやもやが少し晴れた気がします。
明日もがんばろ☆

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写真は今日の昼検食です~