養生訓』: 時代背景

 

貝原益軒の時代には、食べる目的が、それまでの「生きること」から「楽しむこと」に変化し、栄養不足だけでなく栄養過多を原因とする病気に注目が集まっていたそうです。

 

 

生活習慣病やメタボリック症候群が蔓延している現代と重なりますよね。

 

 

今回は、「養生訓」の超訳(奥田昌子 編訳)の中から、貝原益軒の教えを抜粋してお伝えいたします。

 

 

 

 

●病気にならない体をつくる養生訓

 

養生の目的は、人生最高の宝を手に入れること

人としてこの世に生まれてきたからには、良心に従って生き、幸福になり、長生きして、喜びと楽しみの多い一生を送りたい。これは誰もが願うことだろう。

そのために最も大切なことは何か。

それは健康でいることである。

 

長生きは全ての幸福の根本であり、たとえ世の中の 富を我が物としても、欲のままに身を滅ぼし、早く亡くなっては意味がない。

だからこそ養生の方法を学び、実践する必要があるのだ。

 

 

治療を受けるのは最後の手段

 

病院で治療を受けるのは最後の手段である。

食欲、色欲を慎み、規則正しい生活を送り、しっかり養生すれば病気になることはない。消化不良で食欲のない人も、良く歩いて体を動かし、立ったり座ったりしていれば、治療を受けなくても胃もたれするようなことはない。

これが最善の策である。

どんなに良い薬もその病気に合わなければ害があるし、ほかのどんな治療にも欠点がある。

治療は最後の手段で、まず養生せよというのはそのためだ。

 

 

知恵を得るには長生きせねばならぬ

 

若いうちは衝動に駆られやすく、知恵も足りない。

歴史を知らず、社会の変化にも慣れていない。

勘違いして、あとになって悔やむことも多いし、物事の筋道も人生の楽しみもわかっていない。

長生きすれば毎日のように新たな発見があり、できなかったことができるようになる。

こうなって初めて学問や知識を深めることができるのだ。

 

だからこそ養生に努め、何としても長生きしなければならない。養生の道を究めようと固く心に誓えば、寿命は延ばせる。

 

 

欲に負けると長寿の道を踏みはずす

 

体は本来、100年でも長持ちするものだ。

それを、欲をいっとき我慢しなかったことで壊してしまうのは、あまりにもったいない。

末永く安泰で長生きしたいと思ったら欲求に流されてはならない。

欲にまかせるか、欲をこらえるかが、長命と短命の分かれ道である。

 

 

体は中と外からむしばまれる

 

病気の原因は、体の中にも外にも存在する。

体内で生まれる原因には、食事、色事、睡眠などに対する7つの欲求と、喜怒哀楽を含む7つの感情がある。

体の外から影響を及ぼすのは、風邪、寒さ、暑さ、湿気などの生活環境である。

行き過ぎた欲求と感情を抑え、悪い影響を避けることだ。そうすれば健康でいられる。

 

 

食欲は色欲より手強い

 

中国大陸の古い書物に、「病気で短命に終わるのは、たいてい食生活が原因だ。

食欲は色欲より手強い」と書かれている。

色欲は断つことができるが、食欲は半日も抑えることができない。だから食生活で身を亡ぼすことが多いのだ。

 

 

酒のあとで餅や天ぷらを食べるな

 

飲食後に酔いが残っていたら、餅、団子、麺類などの炭水化物、干菓子、果物などの甘いもの、そして脂っこいものを食べたり飲んではいけない。

酔いが醒めてから飲食せよ。

(炭水化物や甘いものを摂取して糖が肝臓に運ばれると、肝臓でのアルコール分解が遅れて悪酔いしやすいし、脂っこいものは胃に長くとどまり、胃酸の分泌が過剰となり、二日酔いの吐き気が強くなる恐れがある)

 

 

予防は治療にまさる

 

病気になると辛い症状が起きるだけでなく、治療の苦痛にも耐えるはめになる。

鍼であれば針で刺され、灸であれば体を焼かれ、薬は苦く、好物を食べるなと言われ、飲みたいものも我慢し、体も心も苦痛にさいなまれる。

けれども、病気になる前に養生に努めたらどうだろう。

病気の苦しみも、治療に伴う痛みや我慢も味わうことなく、大きな幸福が得られるのだ。

 

 

いかがですか?

まだまだお伝えしたいノウハウが満載の養生訓。

 

そして、ニュートラジェン設立当初からのスローガン

「予防は治療にまさる」に、ここでも出会えることができて感動です。

 

 

「予防は治療にまさる」のです。だからこその栄養!!

だからこその、ニュートラVITAとニュートラBK9のヴァリューセットなのです。