「どうすれば一生元気で長生きできるのか?」

 

 

そういった思いを抱かれたことはありませんか?

 

 

長生きしたいではなく、元気で長生きしたいというのは、どんな人でも持つ願いではないでしょうか?

 

しかし、そうは思っていても、人間は贅沢なもの、美味しいものがあれば欲に負けて食べてしまいます。

 

優先的にすべきことがあっても、スマフォでSNSなどを見て時間を潰してしまいます。
 

睡眠が大事だと分かりながら、面白いドラマなどがあると、そちらに時間を使ってしまいます。

 

ストレスをためるのは良くないと思いながら、それを解消するために積極的に何かをすることに、面倒だと後回しにしています。

 

 

そう、元気で長生きするという目標からずれた生活を送ってしまっているのです。

 

しかし、江戸時代には、「どうすれば一生元気で長生きできるのか?」を真剣に考え、取り組んだ人がいました。

 

平均寿命が40歳を切っていた時代において、その人は頭も明晰で、寝たきりにもならず、一生現役で、晩年(83歳)になって、本を執筆をはじめ、 84歳に出版、そして85歳まで長生きした人がいます。

 

 

その人こそ、貝原益軒です。

そして、晩年に執筆し、ベストセラーになった著書が「養生訓」です。

 

 

ということで今回は、貝原益軒と彼の著書{養生訓)を取り上げてみます。

 

 

●貝原益軒の生い立ちと学問の道

 

 

貝原益軒は江戸時代に活躍した儒学者であり、医師でもありました。

筑前国(現在の福岡県)に生まれ育ち、学者として活躍しただけでなく、長く黒田藩に仕えた福岡藩士でもありました。

 

益軒は幼い頃から病弱でした。

 

しかし、大変な読書家で、神童と言われるほど頭が良かったと伝わります。 

また書物だけで勉強するのではなく、実際に現地を 訪ね、自分の目で確かめ、手で触り、あるいは口にすることを大切にしていたということです。

 

黒田藩主に仕えながら儒学や本草学に深く没頭し、数々の著作を残しました。

彼の優れた学識と倫理観は時代を超えて多くの人々に影響を与えました。

 

そして、最後に代表作である「養生訓」という、健康と長寿を追求するための実践的な指南書を残しました。

 

 

養生訓』:健康と長寿の指南

 

 

「養生訓」は、飲食、運動、精神の安定など、様々な側面から健康の重要性を説いています。

貝原益軒の健康観は現代にも通じるものがあり、その普遍性が彼の功績の一端です。

 

では、ここからは「養生訓」について触れていきましょう。

 

 

「養生訓」は、江戸時代前期から中期に差し掛かる1713年に出版されて以来、日本で最も広く、最も長く読み継がれてきた健康書の古典です。

 

「養生訓」は全八巻で構成されています。

 

 

養生訓

写真はWikipediaよりお借りしました)

 

 

第一巻 総論上

   儒教思想に基づき、養生の目的と意義を述べる。

 

第二巻 総論下

   運動・栄養・休息に過不足なく生活することを奨める。

 

第三巻 飲食上

第四巻 飲食下

   3巻・4巻では、控えめな飲食の方法および喫煙の害を説く。

 

第五巻 五官

  五官(耳・目・口・鼻・形)の機能を説き、口腔衛生の重要性を述べる。

 

第六巻 慎病

  「医は仁術なり」の記述で知られる。病にならないように養生し、かかる医者は吟味することを奨める。

 

第七巻 用薬

  薬の効能と害を説く。

 

第八巻 養老

 

  老後の過ごし方を説く。

 

 

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