「滋養強壮(じようきょうそう)」と聞けば、疲れた時に飲むエナジードリンクのイメージが強い方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

本来の滋養強壮

「滋養(じよう)」は栄養を身体に摂りこんで行きわたらせる、「強壮(きょうそう)」は体を元気にするという意味です。

つまり滋養強壮は、きちんと栄養素を摂ることで、体質を改善して強い身体を作っていきましょうということです。

 

 

滋養強壮には、まず「栄養」ありき!!

 

 

年末年始は、御馳走は並ぶが、身体に必要な栄養素が不足したり、御馳走を消化したり解毒するのに、通常以上に栄養素(特に生きるために絶対必要なビタミンやミネラル)が不足してしまうという状態に陥ってしまう方も多いので要注意です。

 

 

「御馳走を食べ過ぎた!!いつもよりアルコールを飲み過ぎた!!」

そんな時は、ニュートラヴァイタやBK9 を余分に摂って、早めに体を立て直していきましょう。

 

 

今回は、龍年にちなんだ滋養強壮の食べ物をご紹介いたします。

 

 

それは、果汁が豊富で糖度も抜群に高い「龍眼(龍眼、ロンガン、リュウガン)」と呼ばれる果物です。

果実を割ったときに中にある大きな黒褐色の種子とそのまわりの半透明な白い部分の様子が、中国の伝説の神獣である龍の眼に似ていることから「龍眼」と名付けれたそうです。

龍眼

 

 

お味は、ライチの味をより濃厚にしたような甘さで、それでいて後味はすっきりしています。

龍眼の香りを模したお茶としてイギリスで生まれたのがアールグレイという紅茶です。

 

 

龍眼は、インドや中国が原産地で、亜熱帯及び熱帯のアジア地域でも栽培されています。

日本には存在しない害虫のリスクにより、長らく生果の輸入は禁止されていたそうで、202211月に解禁となったそうです。

 

フレッシュな龍眼に日本のあちらこちらでお目にかかることは、まだまだ先になりそうですが、干した龍眼(ドライリュウガン)は、ネットで簡単に手に入ります。

 

そんな龍眼、中国医療では少なくとも2000年前から龍眼の実は老化の徴候に対処する生薬としてまた出産後の強壮薬として使用されていました。

 

 

そんな龍眼の効能は:

滋養強壮作用(虚弱体質のほか、貧血傾向、病後・産後といった気力・体力が弱っている時の回復)

●気血両虚証(気と血のどちらも不足している人の気血を補い、胃腸虚弱で疲れやすい人の胃腸を丈夫にする)

●安神作用(神経の興奮を鎮めリラックスさせ、心を平安にしてくれる精神安定作用)

●不眠(眠りが浅い、多夢など)、心配性、不安感、動悸、もの忘れしやすいなどの症状

●補血(血を補う)

 

 

龍眼を処方された代表的な漢方薬:

帰脾湯キヒトウ

虚弱体質で血色の悪いものの貧血、不眠症に用いる。

加味帰脾湯カミキヒトウ

虚弱体質で血色の悪いものの次の諸症:貧血、不眠症、精神不安、神経症、血の道症

 

中国の伝統中国医学(中医)において、龍眼を中薬に併用して食道がんの晩期の患者に投与した研究より、食道がん自体の治療効果は高くは望めないものの、化学治療に耐えられる力を高め、症状が明らかに改善されたことが報告されています。

 

 

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龍眼は、円満という意味も含まれている「桂圓(グィユエン)」とも呼ばれています。

また台湾では、「龍眼を食べて、お金が波のように来ますように」との言葉もあるようです。

 

干した龍眼(ドライリュウガン)は、そのままでも美味しいですし、ヨーグルトに入れたり、お菓子にしたり、お茶にしたり、色々な楽しみ方ができます。

 

 

縁起もよく、滋養たっぷりの龍眼。常備しておきたいですよね!!