今日、気づいたこと、ひとつ。
外来の栄養指導で、
とある糖尿病患者さんのHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が
4月の当院受診開始から毎月順調に下がってきており、
今日の血液検査の結果、目標の6.5%まで残りわずかとなった。
最初が2ケタだったから、それを思うと驚くほど順調な下がり具合。
もちろん、血糖降下薬も飲んでいらっしゃる。
でも薬は、体の状態がある程度良くないと、効果が出にくい。
そのためにも、糖尿病はまず食事と運動が大切と言われる。
この患者さまは、実は少し認知症がある。
もちろん本人はそのことの自覚が薄いため、
好きなものを必要以上に食べたがる。
そのことが、若干心配ではあったが、ご家族の熱いサポートがあり、
今回の結果になったのだと思う。
検査結果を告げた時、
奥さんのほっとした表情以上に嬉しかったのは、
普段、仏頂面の患者様ご本人が、笑顔になったこと。
もう実は、何年も糖尿病があり
インシュリン注射を試したがコンプライアンス不良で
服薬のみになったと聞いている。
ご本人なりに、悩まれていたのだと気付いた。
糖尿病は、症状が軽いうちは表に出ない。
表に出たときは、別の病気として出現するため
本当に厄介だな、と年々思う。
表に出さないうちにコントロールするには
血液検査結果に頼るほかなく、
正直言って、数値で一喜一憂している状態である。
どの患者さまもが、同じ方法で結果が得られるわけでは
ないので
患者さまによって、指導(サポート)内容を変えている。
画一的でないため、私自身、不安も多い。
でも。
結果、数値が下がり、そして患者さまの笑顔が見られると
一気に救われる。
そこがきっと、この仕事が好きな理由の一つなんだと
今日、気づきました。