昨夜のゲネプロは、グダグダのダメダメでした
何十年もバレエを続け、これまでの舞台と何ら変わらず、
今回の舞台用に積み上げた練習は、こんなモンじゃない
踊り以外の準備も、なんの抜かりもなく整えてきたハズ
もちろん、自分で納得がいく踊りができなかっただけで
周りの方々は、
「やっぱりやってきたモノが違うんだね~。あの踊りを、やるべくしてやってるんだね~。」
「ほんとに感動したよ~!」
などなど…言って下さいました
でも、納得いかない踊りしか出来なかったときに、
「よかったよ~」と言われることは、何よりつらい
毎回思うけれど、ほんとに舞台には魔物が住んでいます
昨夜も、それまでは調子良く踊っていたのに、それがグダッと崩れたのは、
ほんの一瞬、弱い気持ちが出現したときでした
今回の衣装は、自分ではあまり得意としない「袖」のつくりの衣装。
自ら衣装を選べるときは、このタイプは決して選びません
毎回全てのモノが、自分が望む「ベスト」が揃うワケではないので、
今回も苦手意識は持ちながらも、ちゃんと使いこなしてきました
何か失敗したワケでもなく、何かアクシデントが起きたワケでもなく、
踊っている最中に一瞬、
「アッこの後このままじゃ、手が上げにくいかも~
」と脳裏に浮かんでしまったのが、
「不安な踊り」にしか、まとめられなくなった原因でした
こんなことで不安が踊りに出てしまうほど、「弱」な精神の持ち主ではないハズ
その後、自らは放心状態のまま、
続いていく舞台を、客席から見ていると
初めて感じる「思い」が膨らんできました
「何の躊躇いもなく、エトワールの踊りを引き受けてきたけど、
果たして私が踊ることで、エトワールの役割を果たせているんだろうか…」
これまでも幾度となく、エトワールの踊りをこなしてきたつもりだけど、
そんな思いがよぎることはありませんでした
そんな思いがよぎるほど、時間の猶予もなかったし、
何より、そんな弱気が表に出ることないよう、自信になるまで練習を重ねてきたから
そんな「不安な思い」が膨らんでいる時点で、
エトワールの踊りなど、踊りこなせるハズがありません
おっ~と、傷心に浸っている余裕などありません
今やるべきことは、今やらないと。
今抱えている「不安」は、今解消しておかなければならないと。
元々、今回の「不安」は体調が万全じゃないワケでもなく、
練習が足りてなかったワケでもなく、
ただ、衣装のつくりに不安が残っているだけなんだった~
とは言えこの衣装、簡単に修正できるような欠点ではない
「腕が上がらない」なんて…致命的すぎます
だからこそ我に返り、持っている知識を全て引き出し
やっとのことで、対処法が見つかりました
本当ならば、使いにくい憎らしい衣装
でもそんな「負の思い」は、自らの不安を引き起こし、全くプラスには働きません
こうやって、この子の短所に気が付いてあげて、
一緒に対処法を考えられたからこそ、今では心強い、私の見方
きっと助け合って、私に自信をくれるでしょう
もう、大丈夫
今回も今までと何ら変わらず、
この踊りは、やはり私がやるべくして練習してきた踊りです
前に、「大丈夫です!努力は人を裏切らないって言いますから~」
と、言ってくれた人がいました
まあ、それがほんとだったら、苦労はいらないんですけどね
確か…それを聞かせてくれたときの舞台も、若干失敗して、
「ウソばっかり~。」と思った記憶があるんですけどね
この言葉が気に入ってる、ということは、
その時の舞台、若干失敗しつつも、納得いく踊りが出来たってことでしょう。
ここまでバレエを続けてきた自分を誇りに思って
バレエを愛せないまでも、それを続けさせてくれた両親の想いに感謝し、
ここまでバレエを続けさせてくれた、全てのことを有り難く思って
本日の舞台、楽しんで来ようと思います
(自分の気持ちを整理しながらクダクダ綴った本日の日記を、失礼致しました…)