フクロウさんが来る神社「上羽田八幡宮」 | こにの神社参詣記

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各地に鎮まり給う八百万の神さまを
ご紹介していこうと考えています。
(Google マップにも投稿しています。)

上羽田八幡宮(かみはねだはちまんぐう)

☆☆☆

上羽田八幡宮

御祭神 譽田別命

鎮座地 栃木県佐野市上羽田町684

 

神社入口

 

由緒

承平六年(936)田原藤太秀郷が、朝敵將門討伐の命を承け、當郷まで出馬しました。

将門は名高い強敵でしたので、秀郷は宇佐八幡宮を奉じて戦勝を祈りました。

 

其の擁護により、遂に賊を平げて、唐澤城を築きました。

 

鳥居を潜って左手に、手水舎と、恐らく神楽衣装庫

右手には御神木の欅巨木の根元

欅巨木の後方に神楽殿があります。

社殿前の狛犬さん

 

天慶五年(942)現在の社殿の後方に兵器を埋めて塚を造り、所道塲塚と呼んで宮殿を建て、以て裏鬼門鎭護としました。

 

遊具のある境内の後方のこんもりとした塚

塚の上り口

塚の頂

その后元録八年(1965)宮殿再建の際に今の慮へ遷座しました。

その際、「刀劍の類朽ち錆ひて寸断となれるもの地底より發見せし」とあり、又再建は本殿の棟札に明記された正しい記録と判りました。

 

塚の頂から見える社殿

其頃は、和氣の王子という人物が神子として宮仕しましたが、和氣氏歸京の後は奉仕するものが暫く無く、永和年間(1375~1379)に到って佐野家にて代々修繕を加え崇敬の社となりました。

 

塚の上り口付近から見る社殿

遊具側から見る社殿

 

佐野家廢絶后は近村七郷の鎭守と崇められ、永禄十年(1567)八月下羽田村にも分祀しました。

 

明治五年(1872)郷社に列せられました。

 

社殿前の様子

昭和六十三年(1988)三月火災により焼失しましたが、再建のため平成元年(1989)十月起工し、平成二年(1990)十月三殿及び参道、神楽衣装庫が完成し、遷座式を斎行しました。

(「下野神社沿革誌」及び「境内記念碑」より)

 

ふるさと佐野100選「上羽田八幡宮の欅」

上羽田八幡宮の御神木である欅は樹齢600年を超えると推定されます。

 

御神木の欅の幹の洞には、アオバズクが巣を作っていました。

 

現在は、台風で傷んだ部分から倒れる危険があったため、数メートルの高さで幹を切断し、切断された幹の野鳥アオバズクが巣にしていた洞の部分を切り取って、別の欅に設置しました。

 

翌年には飛来したアオバズクが、その洞を再び巣にしています。

 

「アオバズク」

アオバズクはフクロウ科の渡り鳥です。

アオバズクの飛来は、平成二十三年(2011)から毎年続いています。

四月下旬頃飛来し、五月下旬には卵を温め始めます。

※写真は下野新聞SOONより

 

雄は近くの木の枝にとまり、天敵のカラスなどを警戒する姿を見ることが出来ます。

 

三羽の雛と、右下が親鳥さん

七月下旬には雛の姿が見られ、八月上旬には東南アジア方面に飛び立ちます。

(オンラインニュース「下野新聞SOON」より)

 

(*’ω’*) アカチャンフクロウサン ミタイナー

 

情報満載の神社掲示板

残念ながら、令和三年(2021)は、アオバズクは来ませんでした。

神社の掲示板には「営巣せず」とありましたので、巣は作らなかったけど、もしかしたら近くまでは来ていたのかも知れません。

 

( ˘ω˘ ).。oO コトシハ コナカッタカ…

 

野鳥は人の姿や動き、音に警戒します。

普段もそうですが、アオバズクの飛来する季節は特に静かに参詣を心掛けたいものです。

 

子育てに良い環境を選びたいのは、人も野鳥も一緒ですね。

 

(*'▽')ノ フクロウサン ライネン マッテルカラネー

 

※写真は令和三年(2021)九月十日に撮影したものです。

 

☆他にも境内で動物さんシリーズ