大学の近くに住んだのは間違いだったのかもしれない。
街中で初々しく仲睦まじそうなカップルを見ると心が締め付けられる。
誰にも愛されず、誰かを愛することもできない。
それどころか、ろくな人間関係を経験せずに20代前半を終えようとしている。
人は、人と人とのつながりの中でしか生きられない。
つながりにコミットすることができない自分は、いつか限界を迎えるのだろう、そして・・・。
案外、みんな受け入れてくれる。
年が近い人達がこんなに良い人で、楽しいなんて、思ったことがなかった。
だから、何もできない自分が悔しくて惨めで、申し訳なくなる。
雰囲気を盛り上げることもできない。
自分から参加することもできない。
自分が雰囲気を壊してしまうかもしれない。怖い。
三人以上の状況になるとだんまりになる。
二人だけでも基本は沈黙、相手が何かを話しかけてくれるのをひたすら待っている。
何を話せばいいのかわからない。
変なことを言ってしまうかもしれない。
空気を壊しているようで、誰かに嫌悪感を与えているようで、とても申し訳なくなって、その場にいられなくなる。
頭が真っ白になる。

話の輪に入れない。
どうやって入ればいいのかわからない。参加したところで、どうせ何も喋れない。
周りから見れば、何を考えているのかわからない、気持ち悪いやつなんだろう。
どうせ私は受け入れられない。
だから、自分の中に、内側に、引きこもることにした。
どんどん孤立していく一方で、ちょっとは寂しさ和らいだような気がしていた。


本当は、誰かに受け入れてもらいたかった。
無条件で、愛されたかった。
凝り固まってしまった自分の未来に、希望が見えない。
いつか、駄目になってしまうのだろうという予感。