前回の続きです。


純資産の厚さ。


どうしたら厚くなるのでしょうか?


増資する。


利益を出す。


大きく分けると、この二つです。


特に「利益を出す」


節税すると、純資産の厚さは鈍ります。


だから、PL戦略が必要になります。


税金を100万払っても、キャッシュで2000万積み上がる。


こうイメージしましょう。


リスクは、前述したとおり利息だけです。


会社のキャッシュは、こうやって増やし続けるのです。


キャッシュフロー会計もストラックも重要ですが、それらよりもキャッシュの積み上げスピードが格段に上がります。


そのスピードアップのためのPL戦略です。


単純にいうと、利益計画を立てましょう。


例えば、どうやったら対売上の利益率を10%上げられるか?


安心安定安全経営のために、必死で考えるのです。


やってみるとわかりますが、豊かなキャッシュがあると本当に安心します。


少々のことがあっても、揺るがない自信がみなぎります。


正に、「守りの財務戦略」です。


私のクライアントは、みなそう言います。100%経営姿勢が変わります。


さて、PL戦略に重要なこと。


2つほど挙げてみますね。


まず、次期に見込まれる利益は、当期に回す。これは鉄則です。


粉飾という意味ではありません。


もし、次期でも当期でもあげられる利益があれば、当期に上げてください。


こんな場合を想定してください。


【当期に受注できる仕事はあるが、納税が多くなるから次期に回してしまおう】


【保険を解約すれば(払い済みにすれば)利益が上がるが、当期は見送ろう】


それならば、当期にしてください。


次期に利益が上がります、安心してくださいと言っても、だれも信用しません。


信用できるのは、確定決算だけです。


決算書は、最低2期引っ張ると言いました。


だから、早めにできるのであれば早めに良い決算書を作ってください。


次に、在庫は極限まで拾い、単価もしっかり評価する。


特に製造業ですが、製造経費もしっかり在庫の評価額に入れてください。


計算方法は、会計事務所が知っています。


会計事務所が知らなかったり、節税に走ろうとしたら、コメントください。


印紙、切手もしっかり拾ってください。


おまけですが、利益計画もしっかり練ってくださいね。


利益計画は、会社のキャッシュを豊かにする羅針盤となります。


理念の実現やビジョンの明確化のために、事業計画や利益計画が使われることもあります。


しかし、まずは現実のキャッシュでディフェンスしてください。


TODですよ。三角形を回してくださいね。


次に増資です。


金銭増資が好ましいですが、これも限界があります。


だから、僕はDESを良く使います。


債務の資本化です。


特に社長借入がある場合、使いやすいのです。


社長借入は、通称「疑似資本」とも呼ばれ、資本として見ることが多いのですが。


疑似資本とはいえ、負債は負債。資本は資本。


負債を実際の資本金とする方が、信用力が格段に増します。


注意点が二つ。


よく「社長借入」が、BSで「短期借入金」となっていることがあります。


この場合、その会計事務所は信用できないと考えてください。


金融機関は、あなたの会社をとても残念に思っていますから。


これはあなたの会社のキャッシュを枯渇する決算書です。これを専門家が知らないのですから。


最低でも、長期の負債にしてください。


二つ目、DESは高度な税務知識が必要だと考えてください。


特に、社長と現株主が違う場合、課税関係が出てきます。


これは、税理士にご相談ください。


私はどんどんクライアントにやっていますから、知っています。


これでも、金銭が伴わなくとも立派な増資ですよ。


ポイントだけを摘み上げてみました。


これで分かるのですが、いかに決算書の見せ方が重要かお分かりでしょう。


決算書にも、戦略的な思考が必要なんですね。


これにキャッシュフロー会計やストラック戦略を取り入れてくださいね。


キャッシュフロー会計やストラックも、私の得意とするところです。


ですが、これらの解説はよくありますから、他の専門家に譲ります。


ですが、決算書戦略は正に財務そのものです。


なぜなら、守りのトライアングルを回す意図で作るのですから。


これを解説する専門家は、まず存在しません。


実行してみてください。


実行したら、是非コメントでお知らせください。


経営者のみなさんにとって、知恵と自信になりますから。


僕のクライアントは、自信と安心に満ちています。


では、今日はここまでです。