昨日、銀行さんからこんなことを言われました。
「普通、ここまではやらないよね・・・」
とある会社の経営改善計画を立て、その会社へのご協力をお願いしたときのことです。
まず「このままでいくと会社はこうなる」という展望を示しました。
明らかに、銀行さんの顔が青ざめていました。
その反応に、内心私はかなり驚きましたが・・・・![]()
そんなことは表に現さず。
そこで、会社の建て直しのために、策を立てました。
これ、あれ、それ・・・・
「会社がここまで努力するので、どうか協力して下さい。」
「ご協力の結果、キャッシュフローはギリギリながら維持できます。」
と、未来の貸借対照表とキャッシュフローを提示しました。
食い付きが良い。
でも・・・・
「これは、どん底の売上高を基準としているから、ギリギリのキャッシュフローなんでしょ
」
と質問され、「シメタ
」と思いました。
「はい。もちろん会社に営業努力はしていただきます。」
と、営業努力の結果、見込める未来の貸借対照表とキャッシュフロー計算書も提示。
つまり、私は三本立ての論法を初めから用意していたわけです。
1 このままだと会社はこうなってしまいます。
2 企業努力と銀行からのご協力の結果、最低でもこうなります。
3 2にさらに売上アップの努力を加えると、こうなります。
そのシナリオ通りの展開でした。
自分でも、あまりにもハマりすぎて、びっくりでした。
その三種類の資料提示に、「普通ここまで会計事務所がやらないよね・・・・」
そもそも、私とその会社との間に、信頼関係や愛情が構築されていたから出来た話ですが・・・・・
「社長の給与、大幅カット」
なんて、普通、会計事務所が言うでしょうか![]()
思えば、その私の冷たいほどの客観性や冷静さ、そして一方で、会社への温かい愛情。
これは、私の父の過去の経営破たんから学んだことです。
その思いが、私の魂に染みついて離れません。
そこで、学んだこととは。
銀行にその会社をアピールするには、根性論や精神論だけでは、全く足りません。
会社の企業努力を具体的に示すこと。
その結果を提示すること。
こうすれば、立ち直ることができるということを示すこと。
以上を、目に見える資料で、理路整然と説明することが肝要です。
特に、銀行の現場担当者段階では、熱意が伝わったとしても、
その上司や支店長クラスまで行くと、人間関係が構築されていないため、
紙や過去の実績でしか判断してくれません
でも、お客様はその資料作成ができませんし、ノウハウもないのが通常です。
だから、普通は銀行の担当者が計画書を作成してしまっています。
それが、間違い。
その結果は、ただただ、借金を重ねるだけではなかったですか![]()
その場しのぎの資金繰りで、終わってしまっていませんですか![]()
だから、我々プロが存在するのです。
「こうすれば、銀行への最悪の事態を避けて、立ち直ることができます。」
を、理論的に、目に見える形で、分かりやすく説得できます。
ただその計画書は、実現可能性に疑いが生じるものではダメでしょう。
「こんなに酷い経済情勢の中でも、ここまでは売れる。」
という、暗い見通しの中でも生きていく方法を模索せねばなりません。
それが、銀行への最大の説得ポイントと言えます。
経営者にとってはつまらない計画書ですが、これからその最低売上高を上回ればよいのです。
最低売上高でもお金が回る仕組みを作ったのだから、少しは安心できるはずです。
銀行にとっても、お客さまにとっても。
お金が回る仕組み作りが、布井会計事務所の重要な仕事です。
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