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今回はマグネット水道業者(○ラ○○○、イ○○○○○含む)の仕組みについてご説明しよう。

マグネット水道業者には営業形態として「直営店」と「フランチャイズ店」がある。

まずは「フランチャイズ店」の説明をしよう。
例えば○ラ○○○のフランチャイズ店は高額の車と機材、計数百万円の初期投資をした上で、さらに利益の約半分をロイヤリティとして本社に払わないといけない。
○ラ○○○以外の会社も30~50%のロイヤリティを本社に払わないといけないのだ。
○ラ○○○の場合はメディアで広告を出しているのでロイヤリティが他社より高い。

次はマグネットチラシを各戸のポストに投函する広告費用だ。大阪の場合だと戸数は約300万軒である。マグネットチラシ代と各戸に投函するポスティング費用は大阪だけで約6000万円になる(※1)。それが数ヵ月に一度かかるのだ。
年間数億円の広告費だ。もちろんその広告費はその業者に頼んだ場合、"水道修理代金に上乗せ"されている。
つまりメディア広告費とマグネットチラシ代は「その業者を利用したお客さんが他の人の分も払っている」のである。


次にマグネット水道業者の「直営店」の話をしよう。直営店だと自社の社員に「平均客単価」を競わせるのだ。客単価が高い社員ほど優秀な社員として扱われる。
「平均客単価」を競わせるという事が何を意味するかもうお分かりだろう。
つまりは"お客さんから取れるだけ取って来い"という事だ。
では、客単価を上げる為にはどうするか。
例えば、蛇口の水漏れでその業者を頼んだ場合だが4000円程度で済むパッキン交換で終わらせようとしない。パッキン交換すればまだ使える蛇口を新品に交換しようとし、さらにその他トイレ交換などの不要不急なリフォーム工事も勧めてくるのである。彼らは口が上手くて"良い人"を演じるので、マグネット水道業者は要注意と分かっていても契約させられてしまう事が多い。
【何百人もお客さんを丸め込んできた契約のプロ】vs【初めてマグネット水道業者と対峙する善良なお客さん】ではどう考えてもお客さんに分が悪い。

ごく稀にだがマグネット水道業者のフランチャイズ店には良心的な店が存在する。普通の水道屋で働いていた人が○ラ○○○に転職するパターンだ。
水道屋業界で言う所の「○ラ○○○堕ち(※2)」である。
転職したが職人のプライドで以前に働いていた普通の水道屋さんのやり方をしてしまうのだ。インターネットでたまに話題になる"いい○ラ○○○"は大体こうゆう人だ。
だが、残念な事にこうゆう人は淘汰されるか業界に染まってしまうのだ。
なぜなら、「フランチャイズ店」にはマグネット水道業者の本社コールセンターが仕事を振る訳だが"平均客単価"が低い良心的な店は段々と仕事が回されなくなるのだ。マグネット水道業界は客の評判を気にしない。かかってくる電話の数(依頼数)が決まっているなら"客単価"が高い方のフランチャイズ店か直営店に優先的に仕事を回すからである。

マグネット水道業者の仕組みはこれでだいたい説明できたと思う。
ちなみになぜ詳しいかと言うと同級生がイ○○○○で働いていたからである。

またいつか「悪質水道業者の手口」について説明しようと思う。


※1 ポスティングコストを抑える為に住宅密集地や集合住宅にだけマグネットチラシを入れる場合もあります。

※2 「○ラ○○○堕ち」町の水道屋さんの業界用語の一つ。町の水道屋さんが取引先減少等のやむを得ない事情で○ラ○○○等のマグネット水道業者にジョブチェンジする事。




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