2008年に読んだ小説以外の本ランキング | ぬめんちょ君、かく語りき

ぬめんちょ君、かく語りき

辛辣は批評の精神です。そして批評は、進歩と啓蒙の根源なのです。

12月24日の正午が締め切りだった『Yahoo! JAPAN文学賞』を書きあげるため、

24日の午前中に入っていた治験の健康診断をブッチしてしまいました・・・。

というわけで、2008年に読んだ小説以外の本ランキングを発表したいのです。

誰も望んでいなくても発表したいのです!だってブログってそういうもんでしょう?




≪2008年に読んだ小説以外の本ランキング≫



1位 『小説の自由』 保坂和志


小説以外って銘打っておきながら、いきなり「小説」で困っちゃいますが、かんなり面白い!!

小説を書き手の側に取り戻すための小説論で、凝り固まった読み方をする読者や批評家を批判しまくります。これを読んでから小説の読み方が変わったどころか、物の見方が一変した!というのはいくらなんでも言いすぎだけど、とにかくすごく刺激的な一冊。装丁もなんか素敵☆




2位 『復興期の精神』 花田清輝


ルネサンス期の芸術家論を中心とした評論で割と小難しいけど、「理屈で物事を捉える奴は感性を磨け!感性だけで生きてる奴はもっと頭を使え!どちらかじゃなくて両方身につけろ!!」みたいな言葉もいっぱい出てきて、名言集として読んでも面白い。




3位 『ウケる技術』 水野敬也ほか


『夢をかなえるゾウ』の著者とその友人2人によって世に出された「究極のコミュニケーション術」。笑いという強力なツールを使って積極的に相手の懐に飛び込んでいく、というコンセプトで書かれている。いろんな用例が載っていてそれがまた笑えるんだけど、実践できるかどうかは不明。でもタメにはなると思うし、何より読んでると元気になる。




4位 『歌よみに与ふる書』 正岡子規


歌論書なんだけど、歌のことなんて全然知らなくても読んでいてスカッとする。何故って、物凄い毒舌を吐きまくっているからです。そしてそれがちゃんと論理的であるから安心もできます。でも読んだ後は、「もうなんも書けねぇ・・・」という暗い気持ちになってしまいます。何を書いても「正岡子規に怒られる!」と思ってしまうからです。両刃の剣。




5位 『いろんな気持ちが本当の気持ち』 長嶋有


人気作家によるエッセイ集。彼の小説は3作しか読んでないけど、小説よりエッセイの方が断然面白い!「弟子が欲しいんだ!」とか「芥川賞の授賞式にヒゲを剃っていくべきか、そのままでいいか」とか、書いてる内容はくだらないんだけど、視点が鋭いのか何なのか、すごく笑える。ちなみに一度長嶋有本人を見かけたことがあるけれど、実物より想像の方が断然良かった・・・。ヒゲもじゃで気持ち悪い。




6位 『The Wonderful World of Sazae-san』 Machiko Hasegawa


英語版サザエさん。英語の勉強のために英語で小説を読んでみようと思ったけど挫折して漫画に逃げた。対訳になっているから、まず英語を読んで自分なりに日本語訳を考えてから元のセリフを読むようにしてたんだけど、長谷川町子の日本語の使い方の巧みなことにビックリする。英語の勉強より日本語の勉強になった。「新聞で4コマ漫画しか読まないのはバカ」みたいに受け取られるけど、「サザエさん」の時代だったら違ってたんだろうなぁ。「ののちゃん」だったらやっぱりバカだけど。あの漫画は本当にひどすぎる・・・。




7位 『本当はちがうんだ日記』 穂村弘


人気(なのか?)詩人によるエッセイ集。「レジでおつりを受け取って、それを財布に入れたいんだけど、後ろの人からプレッシャーを感じて焦っちゃって・・・」とか、日常の些細な心の動きをうまく書いていて「あぁ、そういうの、あるなぁ」とにやにやしてしまう。多くの人が「この人、自分と感性似てる!」と思うんじゃないかしら?詩も素敵らしい。「終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて」とかしか知らないけど、この一作だけでも凄いと思う。




8位 『鎖国の方法論』 薗部雄作


現役画家による芸術論。「精神的に鎖国しろ!外に出ていろんな人と交流するんじゃなくて部屋で独り自分と向き合う方が大事だ!」的な主張が今の僕に合っていて面白い。あと、「何度も繰り返すようだが、私は国の外交手段としての鎖国を奨励しているわけではない」という文章が10回くらい出てきて、「もう分かったよ!こいつ、読者を信頼してねぇな」と思った。「他者ではなく自分だけを信じることがアート」ってのは分かる気がするけど、この人の言う事を真に受けてたら人生がすさんでしまうわな。




9位 『Aloha KISS』 吉田小江子


京都大学出身のフリーアナウンサー・吉田小江子の写真集。久しぶりにちんこを直撃しました・・・。年末ジャンボを買わずにこの写真集を買ったのが吉か凶かは分からないけど、いや、やっぱり吉に違いない!大吉です!!DVDも付いてきてハンパない興奮!死ぬまでに一度だけでもこんな女と肌を合わせてみたいもんです。




10位 『正義はどこにも売ってない――世相放談70選』 坪内祐三・福田和也


『SPA!』で連載されている対談をまとめた分厚い本。発売記念の公開対談に参加した時に買って、2人にサインしてもらった。2人の知識の広さ・深さはものすごい。全然関係ないような知識同士が意外にも結びついたりして、頭かち割って中身を覗いてみたくなる。島田紳助のトークと似ているなとも思う。島田紳助は、いま話していた内容と関係あるけど普通の人はあまり関係あると思わない知識を引っ張り出してきて笑いと取るけど、坪内・福田両氏は物事の本質を語るためにそういう作業をする。マジカルバナナで、「バナナと言ったら黄色」じゃなくて「バナナと言ったらドストエフスキー」みたいな、よく分からないけど、そういう感じ。



『The World of GOLDEN EGGS』のDVDが欲しいです。

今からでも遅くない!誰かプレゼントしてくれ!!