みなさんこんにちは。
いぺおです。
何気なく普段通り過ごしていましたが、思えば本日は大晦日ですね^^
年々月日の流れが速くなっているような気がします。
先日のことです。
いつものように出勤後すぐに開館準備を行っていたところ、
ベニカワムキの展示水槽で
↑ベニカワムキ
ある不思議な光景が。
なにやら極小の球体がフヨフヨと浮かんでいます。
星空みたいで綺麗ですがこれは一体...。
気になり視線を下に向けると犯人(?)を発見しました!
ジンゴロウヤドカリ...ではなく、
彼が背負っている貝殻についている「ヒメキンカライソギンチャク」でした!
なにやら長ったらしい名前のイソギンチャクですが
実は新種として記載されたのは2022年ということで、
この名前が付けられたのもごく最近のことなんです^^
そしてある珍しい生態も持っており、ご覧のようにジンゴロウヤドカリの殻にくっついて生活しているわけですがなんとこのヒメキンカライソギンチャク自身もヤドカリの殻と同じような殻を作るそうです。
つまりヤドカリは彼らを背負っておくだけで、あとは何もせずとも宿にしている殻が少しずつ大きくなっていくのです。
宿主のヤドカリに恩返しで豪邸を作ろうとしているのなら可愛らしいですね^^
(『宿借り』が『宿主』とはまたややこしいですね^^;)
話はそれましたが、写真を見るとヒメキンカライソギンチャクから先ほどの球体が連なるように出ていますね。
この気になる球体は何なのかというと、ヒメキンカライソギンチャクの『卵』です。
ですが彼らが雌雄同体のイソギンチャクなのかはたまた雌雄異体のイソギンチャクなのかが分からないため、
受精卵なのか無精卵なのかは不明です。
少なくとも水槽内の他のヒメキンカライソギンチャクが放精している様子は見られませんでした。
受精卵であれば育成すれば展示することができる!と思い回収を試みるもほぼすべてが水流等の衝撃で崩れ去ってしまいました...。
かなり丁寧に作業したのですがそれでも崩れてしまうとは...。
今後に生きる経験とはなりますが、万全な状態で回収し管理する未来が見えない^^;
またひとつ課題が生まれました^^;
見たところまだ卵を持つヒメキンカライソギンチャクはいるようなので、
もしかすると来館された際に放卵の様子が見られるかもしれませんね。
大晦日のブログが私のものとなり恐縮ですが、今年もたくさんの投稿をご覧いただきありがとうございました!
引き続き水族館の展示はもちろんブログでも皆様にお楽しみいただけるよう努めて参りますので、
来年も沼津港深海水族館をよろしくお願いいたします!!^^
いぺお