モノづくり | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさんこんにちは!

いぺおです。

 

おととい、天気が良かったので

海岸でのんびりと

朝ごはんを食べていました。

 

なんとなく既に察した方も

いるかもしれませんね。

 

はい。

トンビに朝ごはんを奪われました。

 

心地良い風が吹く中、

「ゴキゲンな朝食だぜ...」

なんて浸っていたらやられました...。

 

みなさんもお気をつけください。

 

 

先日、水槽の配管をご紹介しましたが

今回は「クレーセル(クレイセル)」と

呼ばれる水槽のお話です。

 

 

クレーセルは槽内に一定の流れを作ることが出来ます。

通常の水槽のようなポンプでは水流が強すぎてしまう...

といった時に活躍する水槽です。

 

現在、当館ではミズクラゲの飼育に使用しています。

もちろんクラゲ以外にも重宝します。

 

以前私は仔魚、稚魚の育成に使用していました。

 

クレーセルは

「遊泳力が弱く、自然界では海流に乗って生活をする生物」

に有効な水槽で、

そういった生物は水流が無いと

着底してしまい底面の汚れやゴミなどで

体調を崩してしまうものがほとんどです。

 

そこでこの円形の形状が役立ちます。

側面から送り込まれるエアーによって

絶えず飼育水が循環し、

生物も円を描くように常に流れ続けます。

 

このエアーは水の循環、

そして酸欠防止のため水に酸素を溶かし込む

という2つの役割を持っています。

機能美ですね!

 

 

そんなクレーセルですが、

当館のものは飼育長Sによる

お手製です。

 

観覧側のアクリル面と水槽側面の

接着面はこのようにシリコンで

コーキングされています。

 

 

そして背面~水槽側面~正面の

アクリル板は4箇所で固定され、

実はここにこだわりを感じます。

ここです!

両板が内側に歪まないように、

全ネジの上に塩ビ管をかませてあるんです!

 

こういう細かい工夫が

完品を作る上で欠かせないのでしょう。

 

今後自分でもなにか作るときは

こういった細かなところにも

気を遣えるようにならないといけませんね。

 

モノ作りは大好きですが、

いかんせん不器用なので日頃の作業で

少しでも手先を器用に使えるよう

日々精進してまいります。

 

いぺお