初めての経験でした | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさんこんにちは。

 

 

連日暑い日が続いていますね。

水族館は館内と外との気温差が激しすぎて私は若干バテ気味です。みなさん、水分補給はマメにしましょう。

 

現在水族館の2F深海の世界で展示を行っている。「ヒメコンニャクウオとエゾイバラガニ」

 

 

駿河湾で捕獲されるこの2種ですが、どちらも深海籠漁で一緒に入るようです。

 

 

ヒメコンニャクウオはエゾイバラガニの甲羅の中に卵を産み付ける。そう言われていますが、水槽内では卵を産み付ける様子も見たことない。死んだエゾイバラガニの甲羅の中をチェックしても卵ない、赤ちゃん誕生したことがない...

 

 

 

ホントなのか!?どうやって産み付けてるんだ?と思っていた矢先に進展が。

 

 

 

水槽の中を漂っている赤ちゃんが!!!

これは間違いなくヒメコンニャクウオの赤ちゃんだ!!!

 

 

見た目は透明なオタマジャクシそのものでした。

飼育長が発見し、その後2週間程度に期間に1日数匹ずつ、計25匹の赤ちゃんを取り上げました。

※予備槽で飼育を試みましたが、残念ながら死亡してしまいました。

 

 

全長で5㎜~10㎜程度の赤ちゃんでしたが、その間水槽にいるヒメコンニャクウオに変化なし。

(水槽内にいるヒメコンニャクウオのお腹はパンパンで、25匹もの赤ちゃんが出てきたとは考えにくい)

 

 

となると、展示していたエゾイバラガニの甲羅内に元々産み付けられていた卵が水槽内で孵化した!?

 

 

しかし残念ながら甲羅内から出てくる所を確認することはできず。何とも謎の多い生き物達ですが、今回の孵化で一筋の光明が差した気がします。

 

 

いつか孵化後の赤ちゃんを大きくして展示ができるように今後も挑戦したいと思います!!!

 

 

フトタ