考える | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさんこんにちわ。






今月中旬に市場より頂いたサケガシラ。

知らない人がみたらリュウグウノツカイですよね。

私は大学時代に研究室のある廊下にサケガシラの液浸標本がドーンと鎮座していましたので見た瞬間あいつかな!って感じでした。





どちらもアカマンボウ目ということで見た目もかなり近い種類ですので、駿河湾でリュウグウノツカイがいつ取れてもおかしくない。と期待していましたがそんなにすぐはうまくいかないですよね!(笑)





ということで今日はリュウグウノツカイについての考察です。どうしても捕獲報告が日本海側から上がることが多いですがその理由について。

※えらそうに書いてますが資料をみながら自分でも理解できるようブログに記しております






日本で見つかるリュウグウノツカイは黒潮にのって太平洋からやってくると考えられています。その際、沖縄周辺で黒潮から分岐する対馬海流にのって日本海側にやってきます。(もちろん黒潮にのって太平洋側にもやってきます)




ここでポイントになるのが対馬海峡です。

対馬海峡は水深の浅い場所が多く(平均でも100m程度)、深海性のリュウグウノツカイは嫌でも浅い場所を通過することになります。





あまり遊泳力は強くないのでそのまま沿岸に流されてしまうのではないか!ということですね。特に冬には季節風によってそのまま沿岸まで流されることが増えるのではないかと推測できます。





こう考えてみると日本海側で捕獲例が多いのは納得ですね。つまり対馬海峡で継続的に深海漁をしていればリュウグウノツカイたくさん獲れそうですね!(笑)






いつか深海水族館にもやってくるといいですね。





フトタ