ギンザメの頭に○○が!? | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

『ギンザメ』







深海魚の中でも、非常に人気のある生き物。


さらには

生きた状態で見ることも非常に貴重な生き物。



そして謎の多い生き物。



先日捕獲されたギンザメ



残念ながら短命で終わってしまいましたが

興味深いものを確認することが出来ました。





ギンザメの仲間は、サメと同じく

オスとメスは容易に見分けることが出来ます。


クラスパーと呼ばれる(おちんちん)が

2つついています。

ということは交尾をする魚となります。





さらに、

オスのギンザメには頭部にも交尾器が存在します。





眼と眼の間にありますが、わかりますか?




ピンセットで持ち上げてみると、

小さな突起が現れました。





しかも、

その突起を収容するために、

くぼみもあるのです。






そしてその突起の裏側には…



棘がたくさん!!

猫の舌状態です!



この交尾器は

メスを固定するためにあるとされていますが

こんな短い突起でどう固定するのでしょう?


軟らかい皮ふも破れてしまいそうです。


これも、真っ暗い深海で子孫を残すための

手段なのでしょうか?





ちなみにギンザメは卵生です。

産卵は18~30時間もかかって行われるそうです。



その卵がコチラ



本当に卵かと思うような形ですが

孵化には1年くらいかかるそうです。



今まで、何度かギンザメの卵を見てきましたが

孵化の前に、死んでしまいました。

現在も、裏の水槽にいくつか卵があります。



是非とも、謎に包まれているギンザメの赤ちゃんを

この目で見たいと思います。




謎多し、未知なる深海。


のべ