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(2)どんなふうに釣ってるの?
最初に言っておきますが、私はハードルアーでは、未だスモールを釣ったことがありません。
スピナベは毎回必ず投げますが、釣れたのはナマズだけです。
釣り上手な人は、ミノーなどを使って多摩川スモールを釣ったりしているみたいですが、残念ながら私にはそこまでの腕はありません。
そんなわけで、私の多摩川スモール釣りは、ほぼワームオンリーです。
どのようなリグを、どのようなワームで使用しているかは、詳しくはまた別の記事に譲りますが、まずは私がテッパンだと思っている釣り方を紹介します。
イモ40のノーシンカーリグによるナチュラルドリフト&ズル引き
これです。
下手をすると、今までに釣った多摩川スモールの1/3くらいはこれで釣っています。
用意するのは、ゲーリーヤマモトのイモ40。
(これね)
カラーは私はウォーターメロンペッパーを好んで使っていますが、ナチュラルなカラーならグリパンでも何でもいいと思います。
オフセットフックは♯1。これも私はデコイのSSフックかキロフックを使っていますが、サイズが合えばどこのメーカーのものでもいいです。
この「イモ40のノーシンカー」の最大の利点は、非常に根掛かりしにくいことです。
立日橋で釣ったことのある人はご存じでしょうが、この周辺は、ものすごく根掛かりします。
根掛かりしにくいというのは、流れのある多摩川の釣りでは、もうそれだけでかなりのアドバンテージです。
テキサスリグやジグヘッドリグだと、下手をすると釣りにならないくらい引っ掛かりますし、スプリットショットはいくぶんマシではありますが、やはり根掛かりします。
ダウンショットも根掛かりしますが、これは軽減する方法(後述)を発見してからは、ノーシンカーと並んでよく使うリグになっています。
多摩川スモールを釣るための極意みたいなものがあります。
それは、できるだけ何もしないことです。
何じゃそりゃとお思いでしょうが、多摩川スモールを狙っているアングラーの皆さんは、あるあるとして頷いてくれるのではないでしょうか。
多摩川スモールは、ちょっとでも動きに不自然なところがあると警戒して食ってきません。
ラージの経験の多い人は、ついついシェイクしたりアクションを付けたりしたくなるでしょうが、基本的には、いわゆるホットケメソッド(ワームを放り込んだ後は何もしない)が一番です。
但し、多摩川のようなリバーバスを狙う場合、湖や野池とは決定的に違う点があります。
それは流れの存在。
ワームを放り込んで底まで沈め、糸ふけを取ってボーッとしていても、川には流れがあるので、必ず下流に向かって流されていきます。
つまり、何もしなくても勝手にワームの方は流れに翻弄されてアクションしているのです。そこに人為的な余計な動きを入れても不自然になるだけで、スモールはすぐにそれを察知します。
基本的な釣り方はこうです。
(1)岸に立ったら、上流に向かってキャストする。
(2)ワームを底まで沈める。
(3)できるだけワームに余計な震動などを与えないように注意しながら、糸ふけ分だけをゆっくりと巻き、ワームは流れるままに(ナチュラルドリフト)。イメージとしては底をコロコロ転がすような感じで。
(4)出ているラインが立っている位置の下流まで流れきったら、ズル引き。
(5)50cmくらい動かして20~30秒待つのを繰り返す。
(6)近くまで来たら回収して(1)へ。
こんな感じです。
(5)が面倒くさかったり、流れが速くてズル引きできる感じじゃなかったらすぐに回収して(1)に戻るのでもいいです。
アタリの出方には、いくつかパターンがあります。
多いのは、
(1)落ちパク
(2)フォール中のバイト
(3)ドリフト中のラインに出るアタリ
(4)ズル引き中の手元に来るコンコンとしたアタリ
でしょうか。
(1)と(2)は、殆どの場合、ひったくるようなガツンとした明確なアタリが出ます。
これは、たまたまワームが着水した場所の近くにスモールがいて、リアクションで食ってきたというようなパターンでしょう。
まあ交通事故のようなアタリです。狙って出せるようなものじゃありませんが、ひたすらキャストしていれば何百投かに一回くらいは出ます。
(4)の場合は、ラージマウスと同様、手元にコンコンと魚の生命感が伝わってきます。慌てず少し送り込むか、糸ふけを取ってから合わせれば乗ります。
問題は(3)のアタリ。
多摩川でコンスタントにスモールを釣っている上手い人というのは、このアタリが取れる人です。
殆どの場合、手元や竿先に感触は伝わってきません。アタリが出るのはラインだけです。
例えば、
・上流から下流へと流れていたラインが、ふっと止まる。
・同じく、流れていたラインが一瞬だけピクッとなる。
・ラインが流れに逆らって上流へ、または流れを横切るように数センチ動く。
・急にラインが大きく緩む。
などのアタリ。
字にすると明確なアタリに思えますが、実際に釣っていると、かなり注意深くラインを見ていないと気づきません。
いずれも手元には伝わってこないアタリなので、これを知らない人や、下手な人(私も含む)は、思っている以上にたくさんのアタリを見逃している可能性が高いです。
どうです?
ワームを投げたらホットケ、ナチュラルドリフトで流すだけで、できるだけ余計なアクションなどは入れない……と聞くと、退屈な釣りに思えるかもしれませんが、実際はすごく集中力が必要です。
ワームを流しながら、ずっとラインを凝視して一瞬のアタリも逃さないようにしないと釣れない。
コツはただ一つ。
ちょっとでもラインが怪しい動きをしたと思ったら、すぐに聞きアワセ。
私も、ラインがふっと緩んだ気がしたから、とりあえず聞きアワセしてみたら、一気に手元に重みが来てラインが走り出したので慌てて追いアワセ……みたいな経験が何度かあります。
ラインが止まったから、底の石にでも引っ掛かったかなと思って、それをかわすつもりで軽くロッドを煽ったらスモールだったなど。
今のアタリだったのかよ! わかんねえよ! もっと思い切り食ってこいよ! みたいな感じ。
さて、私がノーシンカー以外にも、よく使うリグがダウンショットです。
最初の頃は、スプリットショット、ライトテキサス、ジグヘッドリグ、ワッキーやジグヘッドワッキー、ネコリグ、直リグなど、思い付くものはひと通り試しましたが、今は、オフセットフックによるノーシンカーと、ダウンショット以外は殆どやらなくなりました。
何故なら、根掛かりの多い立日橋で、それを上手く回避できるリグが、この二つくらいだから。
いや、ダウンショットも、普通にやっていると相当、根掛かりします。
ただ、スティックタイプの細長いシンカーを使うと、かなり根掛かりは軽減します。
こういうタイプのやつです。
私が使っているのは、1/16(1.8g)と3/32(2.7g)の二種類だけ。
重さは好みですが、あまりにも重いのは、ナチュラルドリフトしにくくなるので多摩川向けではありません。
まあ、これを使っても、まったく根掛かりがなくなるわけではないです。一日に3~4個ほどロストすることもあるので、お高いタングステンシンカーはお財布との相談かも。
ただ、これを使い始める前は、お馴染みウォーターグレムリンのスプリットシンカー(ただのガン玉)をダウンショットに使っていましたが、下手をすると、第一投目で根掛かり→面倒くせーと思いながらリグり直し→投げたらまた一発目で根掛かり→ムキーッ とかしょっちゅうだったので、今は手放せなくなっています。
フックは普通にマスバリとかチヌスレとか使っていますが、これは何でもいいと思います。
ダウンショットの場合も、基本的には上で紹介したナチュラルドリフト→ズル引きの釣り方です。
ただ、シンカーが軽く川底に引っ掛かった場合などは、シェイクとか余計なことはせずに放ったらかしにして待ってみたりという釣り方もします。
次は具体的に、私がどんなワームを使っているかを紹介します。
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