加害者か被害者か。
終戦の日前後ということもあり戦争関連作が多い夏。戦争でこんなひどい目にあったので二度と…という被害者ものが多い中、加害者の立場で描かれた物語。ベトナム戦争に参加し、帰国後PTSDに苦しむネルソンさんの実話をベースにした作品だ。子供時代の経験から暴力を憎んでいたネルソンさんが、殺らねば殺られる戦場に送られ、その環境に慣れていく。その異常さと反動からくる激しい後遺症。苦しみながらも体験の語り部となったネルソンさんの姿を通じ、被害者も加害者もないと思った。幸いなことにそんな経験はないが、その状況になった時に巻き込まれずに声を上げられるか。どうして人を殺したかを問われ、仕方ないでは済まされない覚悟が自分にあるのだろうか?