ただ漂っていられた。
洪水に飲み込まれ、人間は誰もいない世界。そこでたまたま船に出会って生き残った黒猫と、カピバラ、リスザル、イヌ、ワシの物語。フルCGで作られているが、擬人化したりせず、90分くらいの間、一切人間の言葉は出てこない。もちろん作りものではあるし、都合のいい展開もたくさんあるけど、ダーウィンが来たみたいなドキュメントをボーっと見ているような気分に浸れ、癒された。それぞれの動物たちも、猫は自由、イヌは協調とか社会、サルは知恵、ワシは気高さ、カピバラは大らかさを象徴しているよう。それが助け合って強大な自然に立ち向かう。言葉はないけど、態度で伝わる。CGのテクスチャーは粗いけど、動きの表現は素晴らしかった。世界中の老若男女が楽しめるのもいいよね。