そうなるな、とは思ってたけど。
1972年ベルリンオリンピックの選手村で起こったテロを生中継したテレビ局のスタッフ側からの物語。こないだのショウタイム7にも似てるけど、こっちは実話。そして悲劇。放送に携わってきた身として、特ダネとか事件の時の高揚感というのはわからないことはない。しかも独占ならなおさらだ。でも報道する権利、自由の看板を振りかざし伝えているのは、視聴者の下世話な部分だけを喜ばすための、野次馬代表になってやしないか?
世界初のテロの生中継だというけど、結果云々ではなく、見ていて気持ちがやっぱり沈んでしまう作品だった。
抜いた抜かれたのスクープ合戦は見苦しいなと思うし、横並びの記者クラブも気持ち悪い。他社より「いい絵を撮る、1秒でも先に伝えること」は社会に迷惑をかけまくってもやる価値のあることなんだろうか?どうも「報道」という仕事に個人的に違和感があるんだよなぁ。