もう死ぬ世代だったけど・・・。
爆風スランプの名曲をモチーフにした作品。人生でベスト5に入る大好きな曲だけに、映画製作の情報が入った時から楽しみにしていた。
文通しか手段がなかった時代だからこそのすれ違い、会えないもどかしさ。あの曲の肝になっているところを、今の時代でどう表現してくるか注目していたけど、バイトの引継ぎ日誌とはうまい設定でもってきたなと思う。令和の大学生と35年前の親世代の高校時代、2つの時代で並立する恋愛ストーリー。文通も交換日記もしたことがない、でも憧れていた自分にはどストライクなストーリーで、心が揺り動かされまくった。だって、そんな気分にあの中野さんの声が聞こえてきたら泣かなしゃあないでしょ。
35年前と今。もちろんいろんなことがものすごく便利になってありがたい。でもあの不便な「会いたい、会えない」状態や時間が、若者の恋心をどれだけはぐくんできたのだろう。そういう意味では今の若者より自分たちのほうが恵まれていたんじゃないかと思った。