万全の体制で見に行かないとあかんかった。
やさしくて勉強ができた姉が医者を目指していた20代半ばで統合失調症を発病する。でも医者の両親はそのことを認められず、治療もせずに家の中に20年閉じ込める。それを弟が撮った「見せたくない家族のこと」のドキュメント。もちろん他者が撮れるレベルのものではない。
誰にも悪意はないし、むしろ精一杯愛していると思う。でもかけ違えたボタンは年を経て、あんな地獄を生む。タイトルの「どうすればよかったか?」が観客にずっと問いかけてくる。早めに病院にいかせれば…そんな当たり前の正解はここにはない。ラストで悲劇の要因でもある父親が振り返って語っていた「失敗したとは思っていない」それも親として精一杯やった真実だと思うから。