また一つ扉が開いた。
ドキュメントの好きなのはそれまで全く縁もゆかりもない世界にちょっとだけ触れられるところだ。南アフリカに難民として逃れたジンバブエの男4人が、なぜかジンバブエ代表としてソムリエの世界大会に参加するという話。フィクションなら作り臭がありすぎて敬遠しそうだけど、ホントの話だからしゃあない。ジンバブエの厳しすぎる環境、あまり描かれなかったが命がけの国外逃亡、そして難民が仕事を得る大変さ。ハードな現実の反対側にありそうなソムリエという洒落た仕事のギャップが面白い。でも実はソムリエも結構シビアかつ熱い世界で、歓迎するふりをしてお客さん扱いする白人たち。あまりワインに興味無いけど1本でいろんな視点に気づかせてくれるオトクな作品だった。