染みてくる。
蒸発した夫の帰りを30年待ち続ける田中裕子。彼女の周りにいる家族、慕ってくれる幼なじみ、おなじようにダンナが消えて2年になる女。いろんな人の思いが交錯する中、自分で「狂っているから」と変わらない彼女の気持ち。先も状況もわからない中で待ち続ける辛さと、今さらどうすれば?という不安。彼女はどうなったら一番幸せなのか?自分なら…あまり想像したくないが、そんなことを考え、静かにだけど心をかき乱された。