ホンモノの迫力。
インドネシアで先祖代々クジラをとって生きてきた人たちのドキュメント。CGで大概のモノはスクリーンに生み出せる時代だけど、10人乗りの小舟でクジラに近づき、銛を刺して仕留めようとする人間と、暴れて船をひっくり返そうとするクジラの戦いはゴジラよりよっぽど迫力があった。あれはスケールだけじゃない。どっちも生きるか死ぬかの真剣勝負、用意スタートもカットもないのだ。
男たちは船に乗り、子供はその姿に憧れる。捕れなければ村が飢えるし、捕れたらみんなで分け合う。クジラと戦い、そして感謝して食べる。ギリギリの生活だけど、なんか羨ましく見えてしまったのはどうしてだろう。岸にあがったクジラを切り分けてワイワイやる姿が幸せそうで、繋がりの薄い今の日本と比べてしまった。