ファンタジーであってファンタジーでない。
アニメの世界の建造物を大真面目に設計し、見積りまで出す。実在の会社、前田建設ファンタジー営業部。何年か前に話題になったのは覚えてたけど、それをベースにこんな物語を生み出すなんて、上田誠大したものだ。自分が好きなパターン、大人がくだらないことに真剣になる面白さもある。でもこの物語がすごいのはそこに実際の地味な仕事に対してのリスペクト、社内の人間関係や交渉といったサラリーマンにとってのリアリティがきっちり組み込まれているところ。ファンタジーの世界を実現しようというアクションの中に別の意味のファンタジーが組み込まれている。せやねん!そういう風に働きたいんや!がたくさん詰まった1本だ。