グワングワン揺さぶられた。
2004年、戦争中のイラクで現地の武装勢力に人質に取られ、自衛隊の撤退を要求された3人のことは、正直うっすらとしか覚えていない。あれから10年、彼らの姿を捕らえたドキュメンタリーだ。あの時、運よく解放された彼らに浴びせられた自己責任の声。その炎上に油を注いだマスコミの責任。見ながら自分に何度も問いかけをした。印象的だったのは当時のニュースキャスターの「飛行機が落ちた時に、他の飛行機は無事でしたって報道しないでしょ」そして人質の1人が言っていた「今の社会は出る杭は叩かれるから、出にくい」というコメント。自分の信念を持ってリスクを知りつつ勇気を持って踏み出した杭に対し、成功したら関係ないくせに涙まで流して「感動をありがとう!」とか言うくせに、失敗したら絶対火の粉が飛んでこないところから匿名で異常なまでに叩いてうっぷんをはらす。そんな卑怯で自分の考えのない連中にこそ言ってやりたくなった「ちゃんと、自己責任を意識して行動しろよ」