やっぱり寅さんは偉大だった。
松竹とジャニーズの大人たちが、寅さん・浜ちゃんの後釜を作ろうとして失敗した1本。
たしかに両津勘吉というのは40代以前のたいがいの男子が知っているキャラクターで、
寅さん同様、女好きだが不器用。目の付け所は悪くなかったと思う。でも香取慎吾じゃキツイ。
設定では両津は35歳だそうだが、どう見ても40代の「おっさん」。それを「慎吾ちゃん」と
呼ばれる男が無理に「わし」とか言って演じているのが痛々しい。周りのキャラクターもそれ以上で
ただのコスプレ大会になっている。今回の話も松竹お得意の下町人情ものとしては悪くないストーリーだけど
それぞれのキャラが邪魔して、観客がちっとも素直に入れない。パロディとか、年始の「かくし芸大会」の
スペシャルドラマとしてなら、上出来なんだけどね。