ズドーン!なのかズシン!なのか。
胸に突き刺さる1本だ。1942年に起こったパリでのユダヤ人一斉摘発とその後の物語。ユダヤ人を狩っているのがドイツに制圧されたフランス兵という以外は他の映画とあまり変わった展開はない、というかそれだけ同じような悲劇が繰り返されていたわけだ。ただこの映画が違うのはタイトル通り子供たちを中心に描かれていたところだ。今まで普通に遊んでいたフランス人の友達と引き離され、明日もわからない収容所へ。悲嘆にくれる大人とは違い、そんな環境でも遊ぼうとする子供たちの姿にかえって胸が痛んだ。一番効いたのは子供たちが将来の夢を語るシーンでの「でもボク、大人になれるのかな」という一言。大人にはいろんな理想があって、それを実現するためには争わなくてはいけないこともあるかもしれない。でもそれがたとえ敵方であっても、子供にそんな不安を与えなくちゃならない争いは間違ってるし、たとえ勝っても絶対そんな理想は立ち行かないに決まってる!