ヒガシはすごいけど。
ヒガシ演ずる侍が、正論を吐いたために藩を追われた妹の旦那を切る命令を受ける。葛藤を抱えながら江戸まで追う。原作の藤沢周平にしてみたら、そのシンプルな物語の中で、それぞれの立場、愛情などで揺れる心情を描きたかったんだと思う。でもこの作品、とにかく歩く。心情描写や関係説明より、笠かぶってうろうろするシーンが多すぎる。そのあたりのバランスの悪さと菊地凛子の起用だけにはどうしても納得がいかない。