壁崩壊前の東ドイツで国民を監視する憲兵みたいな男が、盗聴していた劇作家たちの生活に影響を受けて善き人の心を取り戻していくって話。考えたのは善という概念だ。崩壊後の今だから社会主義が悪、資本主義が善になってるけど、おかれている環境によって善きことって、まるっきり違う。ナチスやカルトの信者たちだって、決してひどいことをしようとしたわけじゃなく、自分の生活や信念を守るために、置かれている状況において善いことをしただけだ。つい、自分の育ってきた環境での常識=絶対善と考えがちだけど、果たして本当にそうだろうか?北の将軍様の言うことの方が正しい可能性はないのだろうか?