ありえないけど、あったらいいな。自分じゃ無理だけど憧れる。夢も希望もないけど、これは立派なオヤジのファンタジーだ。寺島しのぶはタイプではないけど、恋で変わっていく女の美しさを見事に演じていたし、色香に溢れていた。ベッドシーンがどうこうでなく、表情や仕草からにじみ出てくる色気は、ハセキョーの若さだけに頼った薄っべらいそれとは対称的で、凄みすら感じた。ただ、だからって「死んでもいいほど、人を愛したことがありますか?」なんて言われても・・・。愛したいし、死にたかないし、やっぱりファンタジーだわ。