何かと幻想的ではある。

全編オランダロケで『猟奇的な彼女』『私の頭の中の消しゴム』の役者。俺の苦手なベタベタ韓国モノかと思ったらそうでもなかった。見たら監督はインファナル・アフェアの人。そりゃちょっと色変わるわ。

刑事と殺し屋、ひょんな事からその2人に惚れられる画家のおねえちゃん。奇妙な三角関係という設定は面白かったけど、刑事とマフィアの対照的な生き方の描写が見事だった「インファナル…」と違い、2人がただのヤキモチ焼きの兄ちゃんに見えちゃう。宿命の愛の物語とか言ってるけど、あれは宿命ちゃうやろ。

あとわからんかったのが全編オランダロケの理由。デイジーの花畑はきれいだったけど、別に韓国でもあるだろあんなところ。妙にマヌケなインターポールとか一匹狼の男前殺し屋とか、現実離れしたキャラを浮かせないためには舞台を外国にしちゃうのが手っ取り早いのかもしれないけど、どうも怪しい。大麻合法とか、飾り窓とか「オランダ幻想」に捉われた監督がワガママ言って行きたかっただけちゃうか?