
来たのはど真ん中直球。でもまぶしくて空振り!
トリノでの健闘も記憶に新しい、女子カーリングの日本代表チームの実話を元にした作品。ホタテとタマネギと酪農しかない北海道の田舎で「何か自分にしかできないことを見つけるために」カーリングを始めた女子高生たちのサクセスストーリーだ。
はじめたのはいいものの、試合で全く点が取れず「勝つより、まずは1点取ろうよ!」から始まる展開はベタベタだが(「お前らゼロなんか!」と泣き叫ぶ山下真司を思い出した)スクリーンに惹きつけられたのは、彼女たちがかわいいアイドルだからだけではないような気がした。
今しかない青春を楽しみたい、輝きたいという彼女たちの表情。これが渋谷かどっかの話だったら斜に見てしまったかもしれないが、舞台は北海道常呂町だ。常呂の空気のように何にも邪魔されず、汚される事もない純粋なキモチが氷上でキラキラしていたと言ったら褒めすぎだろうか?
大人も子供もカネやメリットばかりを追い求めている世の中で、プライスレスな夢を追い求めている姿の美しさ。それがすごくまぶしかったのは、自分がその時代には戻れないからかもしれないし、その熱意を忘れてしまっていたからかもしれない。あかんあかん!
居心地が良くて甘やかしてくれるだけの"トモダチ"同士、群れているだけで満足している「青春浪費者」に見て考えて欲しいと思う作品だ。なのにこの上映館の少なさは何だ?なんでわざわざ茨木まで行かなあかんねん!
追記:DSE制作と言うことで高田延彦が出演していたけど、エプロン似合いすぎ。ちょっとジンギスカン食べに行きたくなった。