そりゃ、からっぽだわな・・・。

この言葉、もともとは米軍でよくある刈り上げ頭のことらしいが、「ジャー」という部分にはもうひとつ意味があって、鍋とかポットとかそういうもん、「からっぽの鍋」を指すらしい。タイガー炊飯ジャー♪炊きたてっ♪のジャーである。

湾岸戦争に従軍したある若者の話だが、よく戦争映画にある派手な戦闘シーンというのはほとんどない。「攻撃命令を待つ」だけの駐屯生活の退屈さや本国から離れている不安感を淡々と綴った、ある意味リアルな軍隊生活を描いた映画だ。

もちろん俺に軍隊経験はないけど、見ていて感じたのは「そりゃ、からっぽにしなきゃやってられへんわな」ということ。世間の理屈は全く通じない上官の命令、先輩からのシゴキ、誰が作ったかよくわからん風習・・・野郎だらけのむさくるしいテントの中で、そんなものの意味なんて考えてたら発狂してしまうに違いない。

からっぽにした頭で戦う理由なんて考えない。ただ上官の命令のままに相手を殺す、これが戦争だ。でもそう考えると今の日本って危ないよな。訓練しなくても何も考えられない、大勢に動かされるだけのジャーヘッドが街にウヨウヨ溢れてるし・・・。
(写真はジャーヘッド日本代表、ただしかなり年いってるが)