これぞ究極の大人買いだ!

この監督が撮ったロード・オブ・ザ・リングシリーズはあんまり好きじゃないけど、これはいい!子供の頃に感動した映画をオトナになって超大金と最新技術てんこもりで丁寧にリメイク。武さんも「映画は最高のオモチャだ」と言ってたけど、こんな羨ましい遊びは見たことがない。

オリジナルは知らないので、キングコングというとテンポだけでつまらない漫才師とエンパイアステートビルによじ登ってるイメージしかなかったのだが、この映画だけで充分楽しめると思う。ただ唯一難点をあげるなら、長い。3時間もあるのだ。

映画が始まったのが7時10分くらいで、キングコングが出てきたのは8時過ぎ。主役登場まで1時間て、引っ張りすぎ!キャプテン翼のシュートシーンちゃうねんから。
ただ登場してからのコングの活躍、ドクロ島の描写には目を見張るものがあった。多少CGってとこもあったが、ジュラシックパークから12年分の進歩を遂げた恐竜アクションと、もともとホラー畑の監督お得意のグロい、虫系のクリーチャー。元男子ならキャーキャー言って楽しめるシーンが満載の中盤1時間だ。
そして終盤、最初はただの怪物だったコングが生き物の表情を見せ始める。次第に美女と野獣の間に芽生える新たな関係。コングの言葉は美女にも我々にも通じないが、その目からはとてもたくさんの感情を感じることができた。

そんなワケで普通の怪獣モノとは一線を画したいい映画だと思うんだけど、どうも「あのサイズ差だからプラトニックで済むんだよな。俺もいくら好きでもハムスターとヤリたいとは思わんしな…。これがもうちょっと近かったら全く別ジャンルの映画やん」とかチラチラ考えてしまったボクは、やはり邪(よこしま)な男なんでしょうか?