ジャズのCDを聴いているような感じ。

クリスマスの夜、東京中が停電に見舞われ、それをキッカケに12人の恋物語が少しずつ微妙な展開を見せる・・・。雰囲気を大事にするカントクだけにその点はバッチリ。それぞれの物語が薄いという批判もあるみたいだけど、最後に上手いこと繋ぎ合わせるためのフリだと思えば合点もいくだろう。

この映画を見ていて一番感じたのは「電気ってどんだけ騒々しいもんやねん!」っていう点。「普段と違うところはただひとつ、電気がないだけ」ある意味SFよりもありえない設定の東京はとっても静かで、すごく落ち着いて見えた。子供の頃は台風の時とかよく停電したけど、この20年近く経験していない。あのローソクとラジオだけの世界。たまには電気を消して・・・みたいのもいいかもとちょっと思った。

ただひとつ納得が行かないのは、クリスマスの夜だからってみんな恋してる点。そうじゃない人たちもたくさんいるのに一切出てこないやん。野郎同士村さ来で飲んだり、無理に仕事を入れて言い訳自分で作ったり、明石家サンタ見てちょっと自分慰めたり、ここ2年くらいは家でM1見てたり・・・しまった。自分の経験オンリーだ!