かなり、引いてもうた・・・。

夫を失い、悲しみにくれる妻がニューヨークへ向かう飛行機の中で突如、娘が姿を消した。しかし目撃者どころか、荷物もチケットも搭乗記録すらない。さらに地上に問い合わせると娘はすでに死んでいるという記録が・・・。自分の妄想なのか?誰にも信じてもらえない状況下、誰も逃げ出せない密室で母の孤独な戦いが始まった・・・。

多分、宣伝では母の強さとかそういう点を強調して「女ダイハード」みたいな感じに持っていきたいんだろう。でもハッキリ言ってやりすぎだ。何の罪もない乗客をパニックに陥れたり、無実の人を疑ったり、飛行機ぶっこわしたり・・・娘を思う気持ちは尊いけど、そのためなら何やっても許されるわけじゃない、写真の男じゃないんだから・・・
24時間フルタイムで疲れ顔のジョディ。その狂気に満ちた目は迫真の演技ってだけじゃない感じがした。

そしてもうひとつ引いたのは後半の犯行計画とストーリーの荒さ。ジョディを追い詰めながら犯人がベラベラ喋るし、その話を聞いても「え?ちょっと待てよ」ってな穴だらけ。2時間サスペンスでももうちょっとマシだ。あと、もし間違えてでも見ちゃった人がいたら聞いておきたい。「最後はあの人にちょっとぐらい謝るべきだよね」

ジョディは上空何万mかの密室から抜け出せずに苦労してたけど、俺は関係者だらけの完成披露の会場で途中退出できずにえらく長い時間を過ごしたぞ。