江戸っ子向き映画だ。

タイトル付けには苦心したようだけど、要するに「バットマン エピソード1」。
元々のアメコミにはなかった設定をでっち上げたわけで、序盤の修行の仕方とか、リーアム・ニーソンとかスターウォーズとかなりカブる部分が多くて大丈夫かなと正直思った。
でもそんな心配は無用だった。後半、バットマンの秘密が次々に明らかになっていくくだり。「007」みたいな秘密兵器に秘密基地。魅力的なアイテムが続々登場し、元男子としては心躍らずにいられなかった。

俺がバットマンを好きな理由は「趣味のヒーロー」だから。スーパーマンとかスパイダーマンみたいに超能力も持ってないし、人類を救う運命にも生まれてない、ただの奇特な金持ち兄ちゃんが「自分の良心を満足させる」だけのためにメッチャ金つかってヒーローに成り上がる。その普通さというか、若旦那の道楽ぶりがたまらなく好きだ。

現実世界でバットマンクラスの道楽者となると、「自分が目の前でみたいだけで」世界最高峰の格闘家を集めて「アブダビコンバット」っていう大会を開くアラブ首長国連邦の王子くらいだろうか。ビル・ゲイツとかも、唸るほどある金を何とか団体に寄付するばっかりじゃなくて、「へぇ~さすがビルだねぇ」といわれるような桁外れの遊びを見せてくれたらもっと人気出るのに。

金は貯めるより、いかに粋に使うかが大事ですよ、旦那。執事のあの爺さん(神田出身)がそう教えてくれたような気がする(ウソ)