「いま、会いにゆきます」で一山当てたTBSだったけど、今度は東宝じゃなくって東映と組んじゃったのが失敗の元?泣かせよう泣かせようという攻撃は相変わらずだったけど、今回は「あざとい」印象を強く受けてしまった。

なぜだろうって考えたら、設定があかんわ。「いま・・・」は嫁さんはなくなってたものの、登場するのは普通の家族だった。でもこれに出てくるのは、ちんちくりんな事故で左手の自由を奪われた天才ピアニストにその事故で孤児になった障害児。さらに身寄りのない薄幸の美人。おまけにピアニストを演じるのは富良野で寅さんに教育され、あきらかに歪んでしまった素朴だけが売りの兄ちゃん。「かわいそう・・・」って思わしたいのかもしれないが、それだけで涙にはつながらないし、それぞれのキャラが濃すぎて誰にも感情移入しにくい。

公式ページによると「感涙度120%」だそうだけど、タイトルとチラシの写真だけでだいたい内容の想像つくし、実際それ以上のことは何も起こらなかった。
一匹釣れると3匹4匹平気で狙いに来るのがテレビの世界だけど、注意しないと2匹目のドジョウだってなかなか捕れない、わけですよ。