全然ガキ向きの映画じゃないよ、これ。

クリスマスを信じていない少年が「ポーラーエキスプレス」に乗って、サンタのいる北極に行くって言う原作は向こうじゃ有名な絵本らしい。その10数ページの絵本をアカデミー賞コンビの力技で膨らまして2時間にしたのがこの作品だ。

初めは見に行くのをためらっていた。「Mrインクレディブル」のところでも書いたかもしれないが、現在のCGの技術は風景や動物は描けても人間の微妙な表情の変化にはついて行ってない。実際、この作品の予告編、いや本編でも頑張ってはいるが、登場人物の表情はぎこちない。
でも見始めて少ししたら、そんなことどうでも良くなっている自分がいた。ちょっとボーっとしてたら、フォーカスが甘かったら、実写といわれても気づかないようなこの描写が、ロケゼロ。子供を無意味に喜ばすためのジェットコースターシーンがちょっと多すぎるところはあったけど、スタジオの中どころか、コンピューターの中からこんな壮大な世界が出現していることに驚かずにはいられんかった。これじゃ「ロケの神様」タージンも商売あがったりである(関西人しかわからんでしょうが…)

ストーリーも子供に言い聞かせているように見えて実は大人向け。30になっても40になっても忘れちゃいけないことを投げかけてあって、なんか汚れちまった自分が恥ずかしくなってしまったのは俺だけちゃうやろう。

ただ、無理してトム・ハンクスが何役もせんでもええんちゃう?金のない8ミリ映画とか、金はあっても異様に出たがりの大神源太(写真のおっちゃん)ちゃうねんから…

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