
ハンバーガーってまずくはないけど、メチャメチャうまいわけでもないやんか…
20、21日の公開2日間だけで日本映画史上最高となる興行収入約14億8000万円を記録した超大ヒット作。俺を含めてすでに110万人の人が観たそうだ。でも残りの1億2千万の皆さんには観終わったお客さんの顔を見てから判断して欲しい。みんな、微妙な顔してなかっただろうか?
宮崎駿という人はすごい人だと思う。ナウシカ、ラピュタで新たなヒロインの形を提示し、トトロに代表される不細工かわいいキャラクターで老若男女のハートをわしづかみ。「家族みんなで安心して見られる映画」のブランドが確固たるものになっているのは、ジブリ美術館なるものが成り立つことからも証明できるだろう。
おかげで映画館にはデートのカップルはもちろん、小学校にあがる手前の子供たちからシルバー割引対象の皆さんまで「日本人ってこんなに映画好きだった?」と驚かされるようなさまざまな年代の人々が訪れる。でも、そんなお客さん全てが観て満足できる作品なんかできるわけない。子供たちに夢を与える部分、若者に愛を感じさせる部分、大人たちに子供の心を思い出させる部分。全ての年代を相手にしているだけに、それぞれを中途半端にしか描けず、でも「宮崎アニメだから」というブランドだけで満足した気になっている。だから出来るのは世界中どこで誰が食べてもそこそこおいしい、いつもの味。マクドナ~ルドと同じだ。
読売グループの宣伝戦略のうまさで大ヒットはしているものの、規模がデカくなりすぎたジブリがその体の大きさゆえに巨神兵のような最後を迎えないことを祈ってはみたい。
でも、期待していなかったキムタクの声優ぶりはなかなか良かったと思う。ハウルにしっかりなっていて顔は浮かんでこなかったから。むしろ辛かったのは倍賞さんの方。あの声を聞くと、やっぱり「ソフィー」じゃなくて「さくら」なんだな…。いつ裏の印刷工場から写真の彼が登場するか、気になって仕方なかったもの。
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