
琴線ってあるんだなぁって思った。
セカチューもまあまあ良かったけど泣くほどじゃなかったし、死んでも何度もよみがえる無敵女優、竹内結子にも慣れてたつもりだった。でも久しぶりにボロボロにされた。鼻水が溢れ、かまんとどうしようもない状況に追い込まれて、何度も無粋な音を立ててしまった。周りの皆さん、すいませんでした(涙々)
緻密に計算され、幾重にも張り巡らされたトラップをかいくぐったつもりだった。病気による愛する人の死とか、自分を表現できないもどかしさとか、片思いのせつなさとかは何とかクリア!でも息子の健気な演技の前では勝負が見えていたのかもしれない。「パパもいなくなっちゃうの?」「僕のせいでママはしんじゃったんでしょ」まだ白目に血管の浮き出てないキレイな瞳で言われたら、ひとたまりもなかった。玉砕!
またこういう「死が愛するものを分かつ」系では残された側の悲しみ、寂しさが強調されることが多いけど、この作品ではそれよりも残していく方が感じるであろう、肉体の死因(病気や事故など)以上の気持ちの苦しみ、寂しさがよく伝わってきた。もちろんまだ、死ぬことなんて考えたことないけど、自分の何よりも大切な人に、愛情を注ぎきれないうちに去る無念さ…想像したらあっという間に2機目もやられた。
作品のあちこちにいろんな種類の涙腺ショートカットがちりばめられているので、時や置かれている状況によって、同じ人でも反応する場所が全然違ってくる「涙のリトマス試験映画」。だからデートで観に行ったカップルも、何年かたってからビデオで見直して見ることをオススメする。
…でもその時にもう一度同じ人と見られるかな?
写真の人だったらどんなところで泣くんだろう?「火垂るの墓」とかには激ヨワそうだけど。
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