オレの好きな野球で例えよう。
先発ピッチャーが腹痛。急遽登板した2番手は準備が足りなかったのだろう、先制を許す。しかし中盤に入ると監督の采配が当たり始めてチームは逆転。頼りなかった投手陣も立ち直り、いいムードで迎えた7回ウラ2死1塁。相手のバッターボックスには途中交代の聞いたこともない若手選手。パカーン!フラフラッと浅い外野フライ…風に流されて、流されて…「へ?えっ?入ったの?」打った方も打たれた方もポカーン、まさかの逆転ホームラン。その余韻最後まで抜けきらず試合終了。そんな話だ。
12年ぶりに突然帰ってきたオヤジに翌日から旅に連れ出された兄弟。とまどう息子たちに12年分の何かを伝えようとするオヤジ。旅をするにつれ、口ベタで不器用だけどその気持ち・大きさが観客にはやっとわかってきたところで起こる、普通では考えられないあの事件…。いろんなイミでそれを引きずったまま迎えるエンドマーク。な、一緒やろ。

「終わりよければ全てよし」そういう言葉も映画もあるが、真逆の作品。作家性や観客に考えさせることも大事だけど、元共産国らしいサービス精神のかけらもないエンディングはオレはアカンわ。ある年代以上の人にしかわからんと思うが、彼なら独特のイントネーションで叫んだだろう
「なんでそうなるの!」

イントネーションを思い出した人はクリックして下さい!(映画風呂具ランキング)