
白い巨塔、人間の証明、砂の器。しっかりした原作は時を経ても色褪せることがなくて、確かにリバイバルブームだ。ただそれぞれちゃんとリメイクしている。なのに、なのにだ。俺にとって一番大事な名作をスカスカにしやがって!
もともと長いドラマを2時間にまとめること自体無理があるのに、時代設定もそのままというかドラマより原作に忠実にしたもんだから、主要キャラの関西弁は気持ち悪いし、生徒役のイケメンはコントみたいなパンチパーマ。どう見たってSAYAKAは工業高校にいないだろう。
おまけに芥川隆行の味のあるナレーションがあるから見れた同好会レベルの試合シーンを長々とアナウンスなしで見せる。人物を深く描く時間も無く、主人公もあれじゃあ「ただ熱くて涙腺のゆるい単細胞」にしか見えない。せっかく照英がんばってたのに。
ドラマを愛していただけに感じるスカされ感の大きさ。現実が寂しいもんだから”ドラマやスポーツで感動したがり症候群”の人が急激に増えている最近だが「感動といえばこれだ!」と何の工夫もなく企画しちゃうのはどうかなぁ…。
これを見て今は上野でアートネイチャーのヘアサポート研究員みたいなことをしているイソップは何ていうんだろうか?