ブッシュがターゲットのプロ野球珍プレー映画。編集とナレーションによるコラージュがメインで、これまでの作品のファンとしては行動しないムーアにはちょっとガッカリ。注目度が上がりすぎてこれまでのノリで動けなくなったのはわかるが、攻撃的でユーモアがなくなっていくのは小林よしのりみたいで押し付けがましさばかりが目立つ。ただ「ペンは剣より強し」じゃないが、映画という武器で世界最大の権力者に歯向かい、これだけ注目を浴びて「出すぎた杭は打たれない」状況に持ってきているのはすごいと思う。あとはこの映画を見た観客がどう動くか?どう考えるか?にかかっている。確かに偏ったプロパガンダ映画だが疑問を持ち、考えはじめるキッカケにはなるはずだ。デートで見てからベッドで語ってもいいし、こういう映画こそテレビでゴールデンタイムにやってほしい。